行政 : ろうきん・NPOの共同フォーラム
来る12月11日、「社会的事業のための金融システムを考える」と題する“ろうきん・NPOの共同フォーラム”が横浜市で開催される。社会的事業を支える新しいお金の流れの先行事例や、行政の最新動向などから、金融機関に期待される役割や社会的な資金循環のこれからを考える。
主催するのは、「まちづくり情報センターかながわ(アリスセンター)」と、国際青年環境NGOである「A SEED ジャパン」。中央労働金庫が協力する。
今、環境への取組等が先行している企業に投資するSRI(社会的責任投資)や、小規模でも地域に密着した資金循環づくりに取組む市民金融などといった、お金の流れを公正なものにしようとする動きが世界的潮流となっている。
日本でも、労働金庫や、信用金庫といった地域密着型の金融機関がこのような理念でNPOなどへの融資を実施しているほか、市民バンクやNPOバンク等が、各地で生まれている。このフォーラムは、このような市民活動や社会的事業に対する資金循環の関心の高まりを受けて、開催される。
フォーラムは、12月11日の13時半から17時に、神奈川県横浜市のエルパイネで開催される。
日本経済新聞社の藤井良広氏の基調講演に続いて、市民金融に取組む、東京コミュニティパワーバンク理事の林泰義氏、A SEED JAPANエコ貯金チームの土谷和之氏がそれぞれの取組みを報告する。土谷氏は、融資先に関心をもつことが社会を変える大きな原動力となると、金融機関のみならず、預金者の意識変革の必要性を訴える普及啓発活動をしている。
休憩をはさんでのパネルディスカッションでは、全国信用協会や近畿労働金庫のパネラーも加わり、「金融・行政・市民の役割とコラボレーションの可能性」を考える。
パネルディスカッションのコーディネーターを務める中央労働金庫の山口郁子氏は、「地域を活性化し持続可能な社会を実現するために、市民活動や社会的事業を支援することは、金融機関にとって大切な役割となってくる。このたびのフォーラムでは、先駆的取組みの紹介が、他の金融機関への刺激となって、金融機関全体がNPOや社会的事業を支援していくような機運づくりに貢献できればと願っている。また、預金者も金融機関を選択するときの指標としてこのような視点を大切にしてほしい、というメッセージも伝えていきたい」と、幅広い層への参加を呼びかけている。
対象は、市民活動支援に携わる人や、自治体・金融機関に勤務する人、テーマに関心のある人など、100名。申し込みが必要。
詳細は、以下のURLを参照のこと。
http://www.rokin-ikiiki.com/