行政 : 札幌市、少子化対策プラン策定
札幌市は、少子化対策を計画的に進めるための「さっぽろ子ども未来プラン」を策定し、10月25日に発表した。市は、この計画の推進のために、市民、NPO、地域団体との連携をはかっていきたいとしている。
急速に少子化がすすむなか、政府は、集中的・総合的な対策を進めるため、平成15年7月に「次世代育成支援対策推進法」(平成26年度までの時限立法)を制定している。これによって、地方公共団体に平成17年度を初年度とする次世代育成支援対策の実施に関する行動計画の策定が義務付けられた。
これを受けて札幌市では「札幌市子育て支援計画」(平成8~17年度)、「札幌市青少年育成計画」(平成9~17年度)および母子保健分野の取組みを包含して、次代を担う子どもと子育て家庭に対する支援策「さっぽろ子ども未来プラン」を策定。10月25日に発表した。
「さっぽろ子ども未来プラン」の策定にあたっては、子どもの視点、次世代を育成する長期的な視点、社会全体で支援する視点、の3つの視点を基本とし、次世代育成支援対策の基本理念を、「子どもの輝きがすべての市民を結ぶまち」と定めた。
プランの実現に向けては、(1)健やかに生み育てる環境づくり、(2)子育て家庭を支援する仕組みづくり 、(3)豊かな子ども時代を過ごすための社会づくり、(4)次代を担う心身ともにたくましい人づくり 、(5)子どもと子育て家庭にやさしいまちづくり、の5つの目標を掲げ、目標ごとに基本施策(19施策)と個別事業(200事業)を掲載している。
具体的には、「目標(1)健やかに生み育てる環境づくり」の項では、安全な妊娠・出産支援施策をあげ、その具体的事業として不妊治療費助成事業が盛り込まれている。また、「目標(2)子育て家庭を支援する仕組みづくりの項」では、地域・区・全市の三層構造による子育て支援施策として、区子育て支援センターや子育て支援総合センターの設置が盛り込まれた。
また、計画の推進に当たっては、本市関係部局、関係行政機関・団体、市民、NPO、地域団体などとの連携・協力を図るとうたわれている。
札幌市では、このプランにもとづいて、世代、立場を超えた全市民が少子化問題の重大性を認識し、子どもを育てることの負担を、社会全体で共有することをめざす。
「さっぽろ子ども未来プラン」の詳細は、札幌市サイト内、下記を参照のこと。
http://www.city.sapporo.jp/kodomo/jisedai/kodomoplan.html