行政 : インド洋大津波、米国で寄付税制特別立法
米国政府は、昨年12月26日に発生したインド洋大津波の被害者救援のために活動する民間団体(NPO/NGO)への寄附を促進させるため、税に関する特別立法を成立させ、1月7日に施行した。この立法により、この1月末までにこうした救援団体へ拠出された寄附金は、昨年2004年の所得から控除可能となる。
昨年12月26日に発生したインド洋大津波の被害の甚大さから、米国ブッシュ大統領は1月3日に、父親であるブッシュ元大統領、クリントン前大統領を、救援募金の呼びかけ人として依頼し、米国内での寄附募集に力を入れている。
これに加え、1月7日には特別立法も施行した。
この特別法は、今年1月中の津波救援寄附を、昨年中に拠出されたものとして見なすことを可能とするもの。そのため、今月1月末までに津波被害者救援のために寄附をした納税者は、その寄附分を、2004年の所得から控除するか、あるいは2005年の所得から控除するか選択可能となる。つまり、寄附者は前倒しして控除が受けられるという措置である。
ただし、この特別法の対象となる寄附は現金に限られ、物品などの寄附には適用されない。
インド洋地震・津波の被害者救援を行っている民間団体(NPO・NGO)のリストは、米国政府機関であるUSAID(米国援助庁)のホームページなどに掲載されており(下記アドレス参照)、ブッシュ大統領自身による募金呼びかけメッセージも掲載されている。
http://www.usaid.gov/locations/asia_near_east/tsunami/ngolist.html
米国では、小切手送付による寄附送金が一般的だが、日本の国税庁にあたるIRS(米国歳入庁)では、小切手に津波救援のための寄附であることをメモするように呼びかけている。