行政 : 今日、NPO法成立7周年
今日、3月19日に、NPO法は成立から7周年を迎える。1998年3月19日に成立したNPO法(特定非営利活動促進法)は、同年12月1日に施行された。施行以来、6年あまりでNPO法人数は2万法人を突破した。東京では、午後1時から成立7周年を記念したシンポジウム「徹底討論 どうなる?公益法人改革 どうする?NPO」が開催される。
本日、3月19日、特定非営利活動促進法(NPO法)は成立からまる7周年を迎える。
NPO法は、1996年12月に、当時の与党3党(自民、社民、さきがけ)が議員立法の形式で「市民活動促進法案」という名称で国会に提出。
紆余曲折を経て、1998年3月19日に、「特定非営利活動促進法」という名称で、衆議院の全会一致で成立した。同年3月25日に公布。12月1日に施行された。
この立法にあたっては、シーズをはじめとする多くの市民団体が各地で集会を開き、市民側の法案を提示、また国会議員と協議しながら立法を進めていったことから「市民=議員立法」とも呼ばれている。
施行後6年あまりでNPO法人数は2万法人を突破。確実にNPOが社会に定着する一方で、一部のNPOで、企業との競合や行政の下請化など、さまざまな問題もでてきている。
また、詐欺的な行為を行うNPOや、企業の隠れ蓑的なNPOが出現するなど、NPOへの信頼性も徐々にだが揺らぎ始めている。昨年には、内閣府などで認証を取消されるNPO法人もでた。
2002年からは、政府主導による公益法人改革が本格的にはじまり、この改革の対象として、一時NPOが取り沙汰されるなど、NPO法の到達点を後退させかねない動きもあった。現在は、この改革にNPOを含めないことが閣議決定されているが、いずれ統合が再び話題になるのでは、と指摘するNPO関係者も多い。
シーズの松原明事務局長は以下のように7周年について述べている。
「NPO法は、多くの市民団体、市民が国会議員と討議に討議を重ねて立法した法律である。議員立法ではあるが、市民側からの提案が多数盛り込まれている。その討議では、NPO法人を『公益を目的とする法人』とするかしないか、という『公益性論争』が最大の焦点だった。その結果、行政とは違う価値観をしっかり持てるために、行政が判断する公益性を排して、今のNPO法が作られた経緯がある。
今回、政府が進めている公益法人制度改革では、やはり新しい非営利法人制度の2階部分として『公益性を有する非営利法人』が構想されている。NPO法人制度は、このような政府が決める公益性とは一線を画した、市民がつくる新しい社会貢献性を推進していくための仕組みとして、さらに制度の進化を図っていかなければならない。」
シーズでは、この7年間を振り返り、今後どうNPOが発展してくべきかを考えるため、日本NPOセンターと共催で、シンポジウム「徹底討論 どうなる?公益法人改革 どうする?NPO」を、今日午後1時から東京の飯田橋で開催する。
会場は、研究社英語センターの地下2階。事前申し込み制だが、当日参加も受け付ける。
シンポジウムについての詳細は、下記のNPOWEBのイベント案内を参照のこと。
https://www.npoweb.jp/event_info.php3?article_id=2040