行政 : AMDA、ニアス島へ医師団派遣
日本時間3月29日未明(現地時間28日深夜)に起きたインドネシア・スマトラ沖地震に対して、日本のNPO法人AMDAは同日中に日本人調整員を含む医師団派遣を決定。30日には調整員が、31日には医師と看護師が現地へ向けて出発した。
AMDA(the Association of Medical Doctors of Asia)は、岡山県に本部を置く国際医療ボランティア組織で、アジア、アフリカ、中南米での医療救援および生活状況改善の活動を行っているNPO法人。国連との協議資格も持っている。
同会は、昨年12月26日に発生したスマトラ沖大地震・インド洋大津波の際にも、同日中にインドネシア・アチェ州への調整員派遣を決定。翌12月27日中には調整員がジャカルタでAMDAインドネシア支部の医師らと合流し、被災地に向かった。
3月29日未明に起きたスマトラ沖地震はマグニチュード8.7を記録し、死傷者数百人から1千人とも伝えられているが、この災害に対しても、同日夜に日本からの調整員らの派遣を決定。翌30日にはAMDA本部職員の松永一(まつなが はじめ)氏が、31日には内科医の津曲兼司(つまがり けんじ)氏と看護師の小堀他津子(こぼり たつこ)氏が、インドネシア・ニアス島へ出発した。31日中にインドネシアのメダンで同会のインドネシア支部の4人の医師らと合流した後、ニアス島へ入る予定だ。
AMDAは、スマトラ沖大地震・インド洋大津波による被害については、インドネシア、スリランカ、インドの3カ国で活動しており、累計で114名の医師、看護師、薬剤師、調整員、ソーシャルワーカーが救援・復興の事業をしてきていたが、今回の派遣、またニアス島での活動展開で、さらに人数は増えることとなる。
この度の地震では、震源地に近いニアス島やシムル島での被害が大きいと伝えられるが、情報はいまだ錯綜している。こうしたなかで、AMDAの他にも各国のNPO(NGO)が迅速な対応を始めている。今後、さらに日本のNPO(NGO)もニアス島、シムル島などでの活動を開始するものと見込まれている。