行政 : 昨年の世帯平均寄付は3224円
総務省統計局の調査で、平成16年(2004年)の一世帯あたりの平均寄付額は3224円であったことが分かった。一昨年と比較して430円上昇している。特に、昨年は10、11、12月の寄付金額が多いことから、秋に集中した台風や地震による災害に対しての寄付が増えたことが推測される。
総務省の家計調査は、昭和21年(1946年)7月に始められた「消費者価格調査」から発展したもので、農林漁家世帯を除く二人以上の世帯を対象として、600以上の購入品目別の支出に関して詳細な調査を行ってきている。
「寄付金」の品目は、調査対象として昭和62年(1987年)に加わった。ただし、この寄付金には社寺への賽銭などの「信仰/祭祀費」、また自分の子どもの通う学校への寄付金は含まれない。
平成16年(2004年)の一年間の家計調査結果は、2月8日に速報として公表され、2月21日に確定した。
平成16年に一世帯が支出した寄付金額は平均で3224円で、平成15年よりも430円上昇。一世帯あたりの年間寄付金額は、阪神淡路大震災の起きたH7年が5834円だったのを除き、10年あまりは3千円台で推移。しかし、平成13年には2千円台に落ち込み、その後の2年間も伸び悩みを示していた。昨年久しぶりに3千円台に戻ったが、これは4年ぶりのこととなる。
また、寄付をしている世帯は、1万件あたりに対して976世帯で、全体の9.8%であった。概ね、10世帯のうち1世帯が寄付をしている計算になる。
以下は、平成2年から昨年までの一世帯あたりの寄付金額の推移。
年 | 金額 |
---|---|
1990(H2) | 3,451円 |
1991(H3) | 3,894円 |
1992(H4) | 3,405円 |
1993(H5) | 3,412円 |
1994(H6) | 3,145円 |
1995(H7) | 5,834円 |
1996(H8) | 3,250円 |
1997(H9) | 3,594円 |
1998(H10) | 3,249円 |
1999(H11) | 3,172円 |
2000(H12) | 3,199円 |
2001(H13) | 2,670円 |
2002(H14) | 2,936円 |
2003(H15) | 2,794円 |
2004(H16) | 3,224円 |
なお、平成11年(1999年)から平成16年(2004年)までの6年間の月別の寄付金推移は次のようになっている。例年は、1,2月に寄付金額は落ち込み、7月から10月にかけて、また、12月に多くなる傾向である。
しかし、昨年の月別の寄付金推移を見ると、台風や新潟中越地震が秋に集中したため、一般的には寄付金額が落ち込む11月に、538円という、もっとも高額が寄付されていることがわかる。
月 | 1999 | 2000 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 297円 | 162円 | 169円 | 131円 | 131円 | 139円 |
2 | 180円 | 97円 | 118円 | 83円 | 95円 | 98円 |
3 | 208円 | 178円 | 162円 | 152円 | 272円 | 179円 |
4 | 214円 | 229円 | 174円 | 149円 | 215円 | 130円 |
5 | 260円 | 289円 | 222円 | 415円 | 242円 | 242円 |
6 | 238円 | 211円 | 166円 | 168円 | 220円 | 204円 |
7 | 347円 | 366円 | 288円 | 351円 | 308円 | 349円 |
8 | 286円 | 300円 | 325円 | 321円 | 350円 | 266円 |
9 | 267円 | 312円 | 252円 | 252円 | 223円 | 262円 |
10 | 429円 | 377円 | 342円 | 371円 | 317円 | 452円 |
11 | 158円 | 209円 | 190円 | 201円 | 126円 | 538円 |
12 | 287円 | 467円 | 262円 | 342円 | 295円 | 366円 |