行政 : 福岡県、4法人の認証取消し
福岡県は3月31日、4つのNPO法人の認証を取り消した。認証を取り消されたのは、綾楓会、セーフティ在宅、梅香学園、福岡県廃棄物浄化センター。福岡県では、2004年8月17日に2法人の認証を取り消していることから、これで同県による取消しは6法人となった。
取り消された法人のうち、綾楓会(りょうふうかい)は、「身体障害者に対して、身体障害者補助犬の育成に関する事業を行い、身体障害者の社会参加に寄与する」ことを目的として、2003年6月に設立されていた。
しかし、福岡県によれば、同会の理事でない者に対し、同会の理事であると記載した名刺を作成し渡していたり、これらの名刺に記載された事務所の所在地が定款に記載された所在地と異なっていたという。また、こうした変更についての定款変更認定申請書などの書類の提出がされていなかった。
加えて、福岡県には綾楓会について、次のような苦情が寄せられたという。
- 綾楓会に部屋を貸したが、家賃が支払われていない。家賃や福岡県から支払われるとの説明だった。
- 綾楓会に雇用され、給与は福岡県から支払われるとの説明を受けていたが、給与を支払ってもらっていない。
- 綾楓会から工事を請け負い、履行した。工事代金は福岡県から支払われるとの説明だったが、支払ってもらっていない。
福岡県では、綾楓会に対して、助成金、補助金、更正資金その他の資金的援助がなされたこと、あるいは支払いの決定がされたことは確認できないとして、同会に対して報告徴収、改善命令を実施してきたが、それらに対して同会から報告書の提出は一切行われなかった。また、3月28日に行われる予定の聴聞にも出頭しなかったため、3月31日付けで設立認証を取消した。
他の3つの法人、セーフティ在宅、梅香学園、福岡県廃棄物浄化センーは、いずれも3年以上にわたって、事業報告書等、役員名簿等の書類の提出を行わなかったことから、3月31日付けで認証取消しとなったもの。