行政 : NGOが外務省に国連改革を提言
7月4日、NPO法人日本国際ボランティアセンターなど、平和、開発、人権の3つの分野で国際協力に取り組んできたNGOのメンバーが中心となって、「国連改革に関するNGO提言」をまとめ、外務省に提出した。
今年9月に、ニューヨークで国連特別総会が開催される。
大量破壊兵器の拡散、テロ、感染症など、現在の国際社会は60年前の国連創設当時に想定されていなかった新たな問題に直面しており、貧困問題も克服すべき大きな課題として残されている。これらの問題に適切に対応するために、国連は、その信頼性と実効性の向上に向けた改革をすすめており、今年9月の国連特別総会は新たな国連及び国際協力のあり方について根本的かつ包括的に見直す場になると言われている。
日本政府は、この国連改革の機に安全保障理事会の常任理事国入りを目指しているが、その前に「安全保障」、「開発」、「人権」の三つの柱と、その連関性を重視した国際平和に向けた理念・ビジョン及び戦略が示されるべきとして、平和、開発、人権の3つの分野で国際協力に取り組んできたNGOのメンバーが中心となって国連改革に関する提言をまとめた。
この提言をまとめたのは、NPO法人日本国際ボランティアセンター、市民外交センター、ピースボートのメンバー。活動分野を越えて、国連改革に関する日本政府への呼びかけとして「世界市民に責任を負う国連へ」と題する共同提言としたという。
この提言書は、5つのNGOと、35名のNGOの運営に関わる個人の賛同を得て、7月4日、外務省国際社会協力部政策課長に提出された。
この提言を受けて、外務省は、9月の国連特別総会前に国連改革に向けた日本政府の考え方を公開すること、8月30日に外務省三田共用会議所で、パブリック・フォーラムを開催することに合意したとのこと。
「国連改革に関するNGO提言」は、日本国際ボランティアセンターサイト内、下記に掲載されている。
http://www.ngo-jvc.net/jp/notice/notice20050705_unreform.html
なお、8月30日のパブリック・フォーラムについては、詳細が決定した後に日本国際ボランティアセンターサイト(http://www.ngo-jvc.net/)に案内が掲載される予定。