行政 : BAJ、子ども基金開始
ブリッジ エーシア ジャパン(BAJ)は、今年6月よりアジアの子どもたちの顔が見える新しい支援方法「輝けアジアの子ども基金」を本格的にスタートさせ、サポーターを募集している。貧困家庭の子どもや、視覚障害をもつ子どもたちを支援するもので、サポーターは毎月2千円で支援する仕組み。
ブリッジ エーシア ジャパン(BAJ)は、東京都渋谷区に主たる事務所を置き、ベトナム、ミャンマー、スリランカなどで国際協力事業を行っているNPO法人。
これまで、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)や日本政府関係団体などとも連携し、アジアでの難民支援、開発支援などを行ってきた実績を持つが、より広く市民からの支援も得たいと、この度、ベトナムの子どもに焦点をあてた「輝けアジアの子ども基金」のプロジェクトをスタートさせた。
BAJによれば、ベトナムはドイモイ政策の効果で、近年めざましい経済成長をとげてはいるものの、障害者や貧困層の人たちはこの発展から取り残され、格差はますます広がっているという。
これまで、同会ではベトナムの貧困層の雇用や収入につながる活動、またマイクロクレジット(小規模融資)や貯金活動などを通して、生活改善を目的とする事業を実施してきた。今回新たに開始した基金では、これまでの活動ではカバーできなかった支援を行なうという。
現在、サポーターを募集し支援しようとしているのは、特に緊急性のある次の3つのグループ。
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ホーチミン市アンカイン地区の子どもたち
住民登録がないために、教育や行政のサービスが受けられず、川沿いに簡素な家を建てて生活している家庭の子ども18人。 -
フエ市フービン地区の子どもたち
古都であるフエ市内を流れるフォン河沿いに、水上生活や住民登録がないまま陸地に住み着いて暮らしている家庭の子ども12人。 -
視覚障害をもつ子どもたち
就学や社会参加の機会を得にくい、視覚に障害をもった子ども13人。
毎月2000円(一口)で継続的に支援するサポーターは、この3つのグループからひとつを選ぶことができる。特定の子どもではなく、そのグループの子どもたち全員を支援する仕組みで、支援金はグループの子どもたちを対象とした活動に当てられる。
サポーターには、年に一回、子どもの写真や成長記録、子どもが描いた絵や壁新聞に加え、旧正月(2月)には年賀状も届く。サポーターから子どもたちに年賀状やカードを送ることもできる。ただし、特定の子ども向けではなく、グループ全体へ宛てる。
BAJでは、年に数回の「現地訪問スタディツアー」も実施するので、サポーターはこれに参加することも可能。(訪問費用は自己負担)
また、子どもたちの居住地域での活動は、同会の機関誌「BAJ通信」でも紹介される。
BAJ理事長の根本悦子氏は、「働いて家計を助ける子も多く、学ぶ楽しさも知らず、希望もありません。支援を待っている子は大勢います。皆様からの支援で子どもたちと一緒に夢をかなえてみませんか。」とサポーターへの応募を呼びかけている。
「輝けアジア子ども基金」の詳細は、次のBAJのホームページから見ることができる。
http://www.baj-npo.org/