行政 : 自民党、税制改正でヒアリング
10月26日、自民党NPO特別委員会(加藤紘一委員長)が自民党本部で開催された。NPOからも13団体が出席し、現在の認定NPO法人制度の問題点を指摘するとともに、来年度の税制改正を要望した。
自民党の非営利組織に関する特別委員会(自民党NPO特別委員会)が、10月26日午後4時半より、自民党本部内会議室にて開催された。開催の目的は、NPO支援税制の問題点などについて、NPOから直接ヒアリングを行うこと。
参加した自民党議員は、委員長である加藤紘一衆議院議員、事務局長の西村康稔衆議院議員を含めて12名。
冒頭、同委員会委員長の加藤紘一氏が、「果物でもウラ年とナリ年があるが、NPO税制改正については今年がナリ年。しっかりと活動したい」と挨拶。
委員会は、西村康稔事務局長の司会で進められた。
NPOからは、「NPO/NGOに関する税・法人制度改革連絡会」が取りまとめた「認定NPO法人制度に関する要望書」を提出。参加したそれぞれのNPOがそれぞれ、現在の制度の問題点、また改正要望などを述べた。
要望の多くは、パブリック・サポート・テストの要件緩和に関するもの。社員からの会費、民間団体からの助成金や、国・自治体などからの補助金・委託金、また、事業収入などについて、同テストでの取扱いの変更を求める意見が次々と述べられた。加えて、現在の申請書類が煩雑であることや、企業の損金算入枠の拡大を求める声も、現場の声として伝えられた。
自民党議員からは、「常識が通じるパブリック・サポート・テストにする必要がある」「今のままでは資料を見てあきらめてしまうNPOが多く、問題だ」「これでは、書類を書く手間とメリットがみあわない」などの、改正を積極的にすすめるべきとの力強い意見が述べられた。
加藤委員長は、「これまでも何度か改正してきたが、なかなか認定の数が増えなかった。ただ今年は、政府や自治体・JICAなどからのお金をもらっている団体は、パブリック・サポート・テストをパスしやすくなるようにしてもいいんじゃないかという動きがあり、雰囲気が変わってきている。また、小さい団体は簡易な要件で認定を受けられるようにと考えている。今年は、頑張るので、ぜひ力を貸して欲しい」と決意を表明。
西村事務局長が「これから年末にかけて頑張りたい。数の力と理論武装とでやっていきたい」としめくくった。
参加したNPOは、次の13団体。
- 子どもNPO・子ども劇場全国センター
- JEN(ジェン)
- シーズ=市民活動を支える制度をつくる会
- 世界の子どもにワクチンを日本委員会
- 東京ランポ
- 所沢市学童クラブの会
- 日本NPOセンター
- 日本国際ボランティアセンター
- ぱれっと
- ピースウィンズ・ジャパン
- ブリッジ エーシア ジャパン
- ヘリテイジ・トラスト
- ヨットエイドジャパン