行政 : 介護保険「苦情白書」相次ぎ発行
介護保険がスタートしてから5年半が経過した。各都道府県で介護保険に関する苦情処理を担当する国民健康保険団体連合会(以下「国保連」)のうち、東京都国保連が9月12日に、愛知県国保連が10月25日に、寄せられた苦情等をまとめた白書を相次いで発行した。
国民健康保険団体連合会(以下「国保連」)は、国民健康保険法に基づき、会員である保険者(市町村及び国民健康保険組合)が共同して、国保事業の目的を達成するために設立された公法人。
国保連は、各都道府県を区域として、その区域内の保険者はすべて当該国保連の会員になることとなっており、国民健康保険の持つ地域医療保険としての特性を生かすために、各都道府県に一団体づつ設立されている。
各地の国保連は、平成12年からの介護保険制度の実施に伴い、介護保険サービスに関する、いわゆる「苦情処理業務」を行っている。
苦情相談の内容は、「ケアマネジャーが希望どおりのプランを立ててくれない。」、「ヘルパーが頼んだことをやってくれない。」、「施設で出される食事内容が悪い。」、「ショートステイ利用中に骨折したが十分な説明がない。」、「一方的にデイサービスの利用を断られた。」など、介護保険事業の諸般に及ぶ。
これらの苦情相談に対して、国保連は、相談者に対して説明や助言などを行ったり、必要があればサービス事業者への照会や現地調査などを実施し、改善が必要と認められる場合には指導・助言を行っている。
平成12年4月から介護保険制度が実施されてから、5年半が経過し、東京都と愛知県の国保連が、寄せられた介護サービスに対する苦情や処理の状況をまとめた「苦情白書」を相次いで発行した。
両国保連とも、苦情相談概況、苦情内容の実態と処理状況を白書にまとめることで、介護サービスの質の向上を目指したいとしている。また、広く介護サービスの現場で参考にしてもらいたいとのこと。
9月12日に東京都国保連が発行した「平成16年度東京都における介護サービスの苦情相談白書」は、東京都社会福祉協議会に申し込むと、定価1000円(送料別)で購入できる。加えて、三省堂書店都庁店(第一本庁舎2階)で購入することもできる。詳細は、東京都国保連サイト内、下記を参照のこと。
http://www.tokyo-kokuhoren.or.jp/kaigo/kg09kujosyori/kg09-08.htm
10月25日に愛知県国保連が発行した「介護サービスの苦情白書―介護保険5年間の総括(平成17年版)」の申し込みは、愛知県シルバーサービス振興会で受け付けている。定価は1500円(送料別)。この白書の申し込みなどは、愛知県シルバーサービス振興会サイト内、下記を参照のこと。
http://www.aichi-silver.com/hon.html