行政 : 千葉県、NPOとの協働で最高点
IIHOEが昨年実施した自治体とNPOとの協働に関する調査において、全国の都道府県のうちでは千葉県がもっとも高い評価を受けていたことがわかった。
IIHOE〔人と組織と地球のための国際研究所、川北秀人代表〕は、昨年11月、「都道府県、主要市におけるNPOとの協働環境に関する調査報告書」を発表。
この報告書は、全国の都道府県・政令市・県庁所在地市・中核市・東京特別区・人口10万人以上の市の一部の、計210の自治体について、市民の参画や情報の公開などの「協働のプロセス」に関して調査を行い、その評価をまとめたもの。
https://www.npoweb.jp/news/news_info.php?article_id=2342
評価は、0から6までの数字で評価する15の項目と、記述式の3つの項目がある。IIHOEでは、特に自治体間の比較やランキング付けはしていないが、千葉県が独自に15項目について各自治体の平均点をはじきだしたところ、全国の都道府県の平均が3.1のところ、千葉県は平均が4.8と、最高点だったことが分かった。
なかでも、千葉県が最高点の6をつけたのは、次の3つのテーマの4項目。
<しくみ化のプロセス>
- しくみ化に市民が参画しているか
<活用のための整備>
- 協働の推進を担当する部署は、積極的に機能しているか
<パートナーと共に育つ>
- 審査手順・基準や、結果・根拠は公開されているか
- 協働事例を広く公開・活用しているか
千葉県は、堂本暁子氏が知事に就任した2001年から「NPO立県千葉の実現」を目指してきた。堂本知事は、この調査で千葉県が最高点だったことについて、「とても嬉しい。5年前には、行政とNPOが一緒に作業をする仕組みはまだ余り働いていなかった。しかし、この5年間で、県民の方々から意見をいただき、指針をつくりあげ、行政の側の意識も変わり、さまざまなNPO活動が展開されてくるようになった」と、1月26日の記者会見で喜びを述べた。
千葉県の環境生活部NPO活動推進課の担当者は、「これまでの取組みで、協働に関する仕組みができた。この仕組みで評価を受けるのは嬉しいこと。今後の課題はこの仕組みをどう使っていくかだ。これからは、良い協働の事例がどんどんできるよう、さらに努力していきたい」と今後の抱負を語っている。