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2006年04月26日 10:00

行政 : 市民活動団体、共謀罪に「NO!」

 4月19日、今国会で審議されることが決まった「共謀罪関連法案」に反対するNPO法人や社団法人などの市民活動団体が記者会見を開催。反対共同アピールに168団体が賛同したことを発表するとともに、市民活動全体に及ぼす悪影響について懸念を表明した。

 

 アムネスティ・インターナショナル日本やピースボートなど、「共謀罪関連法案(犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法の一部を改正する法律案)」に反対する市民団体は、4月19日午後1時より東京都内衆議院第二議員会館で記者会見を行った。

 会見にあたった市民活動団体は、これまで2度「共謀罪関連法案」は国会に提出され、いずれも廃案になってきたが、この国会では審議に付され可決成立する可能性が高いこと、また、同法案は、テロ対策の国際条約に国内法を合わせ、国際犯罪組織を取り締まるのが目的とされているが、これが成立すると条約より大幅に多い610種類を超える行為が、共謀罪として立件できる犯罪となる点などに憂慮を表明。

 「たとえば市民団体が政策提言を政府や企業に届けようとした場合でも、その行為そのものが業務妨害とされて、相談しただけで処罰することが可能になる」と指摘した。さらに、同法案では、共謀に加わっても発覚前に自首した場合は刑を減免することとなっているため、団体内での「密告」が奨励されかねない点などを懸念。「これでは、市民団体内部に『不信』の芽を撒き散らし、市民の声や活動を社会に届けることが難しくなる」と訴えた。

 「市民の言論が守られることは、民主主義の根幹であり原則。自由にものが言えず活動ができない社会は民主主義を崩壊させるばかりか、人権尊重を追及する国際社会の流れに逆行する」と主張している。

 共謀罪法案反対NGO・NPO共同アピールの呼びかけ人は以下のとおり。

  • 寺中誠

    (社団法人 アムネスティ・インターナショナル日本事務局長)

  • 星川淳

    (特定非営利活動法人 グリーンピース・ジャパン事務局長)

  • 俵義文

    (子どもと教科書全国ネット21)

  • 清水俊弘

    (特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター事務局長)

  • 櫛渕万里

    (国連特別協議資格NGO ピースボート事務局長)

  • 西野瑠美子

    (VAWW-NETジャパン 共同代表)

  • 森原秀樹

    (反差別国際運動日本委員会(IMADR-JC) 事務局長)

  • 色平哲郎

    (内科医師)

 共謀罪関連法案は、次のホームページから見ることができる。

 http://www.moj.go.jp/HOUAN/KEIHO5/refer01.html

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