行政 : 持続可能な開発の教育促進団体を公募
2002年12月の国連総会決議によって、2005年から2014年までの10年間は、「国連持続可能な開発のための教育の10年」(以下、「ESDの10年」:ESD=Education for Sustainable Development)とされている。環境省は、7月下旬から、地域に根ざしたESDの促進事業を行う団体を募集する。8月2日には、東京で説明会が開催される。
「持続可能な開発」とは、環境保全と両立する開発のこと。「持続可能な開発」の概念は、1987年に、当時のブルントラント・ノルウェー首相を委員長とする「環境と開発に関する世界委員会」の報告書「われら共有の未来(Our Common Future)」の中で、初めて取り上げられた。
1992年の国連環境開発会議(地球サミット)では、「持続可能な開発」に関する行動計画である「アジェンダ21」が採択され、この中に、「持続可能な開発のための教育=Education for Sustainable Development」(以下、ESD)の指針が盛り込まれた。
2002年に開催された「ヨハネスブルグ・サミット」において、日本は国内のNPOから提言を受け、「持続可能な開発のための教育の10年」(以下、「ESDの10年」)を提案。各国政府や国際機関の賛同を得て、同年開催された第57回国連総会で採択された。
これを受けて、政府は、2005年12月に「ESDの10年」関係省庁連絡会議を内閣に設置。今年3月には、「わが国における国連持続可能な開発のための教育の10年実施計画」を発表している。
この実施計画では、実施指針として「多様な主体の連携」が謳われ、「各地域においては、大学や教育委員会その他の教育関係組織、社会福祉協議会や地域のNPO等が、教育現場と地域の人材や施設、活動の場をつなげること」が必要だとされた。
この実施計画を実現するために、環境省は、7月下旬から地域でESDを行う団体を公募する。
応募できるのは、自治体・公益法人・教育機関・NPO・企業等。ただし、地域の中で多様な主体による「ESD推進委員会」(仮称)を作って、協働によるプロジェクト推進の事務局を担うことが求められる。
環境省では、公募する事業の内容、応募方法などについての説明会を8月2日に開催する。時間は午後3時と午後6時半の2回。場所は、東京都渋谷区にある、環境パートナーシップオフィス(EPO)会議室。
「ESDの10年」促進事業、および説明会の参加申し込み等は、環境省サイト内、下記を参照のこと。
http://www.env.go.jp/policy/edu/desd.htm