行政 : 大阪府、「地域貢献企業バンク」設立
大阪府は、企業の社会貢献活動と府の施策とのマッチングを図る、「大阪府政・地域貢献企業登録制度」(地域貢献企業バンク)を設立すると発表した。9月19日から登録企業の募集を開始している。
現在、企業では、「企業の社会的責任(=CSR:Corporate Social Responsibilityの略)」として、社会貢献に取組む機運が高まっている。
また、行政においては、住民ニーズの高度化、多様化が進む中、住民ニーズに対応しながら豊かで持続可能な地域社会を実現していくためには、行政単独ではなく、企業など民間との連携が求められている。
そこで、大阪府は、企業の社会貢献活動と府の施策のマッチングを図る、「大阪府政・地域貢献企業登録制度」(地域貢献企業バンク)を創設。9月19日から協力企業の登録募集を開始した。
「大阪府政・地域貢献企業登録制度」の要綱によれば、この制度の目的は、「企業の社会貢献・地域貢献と府の施策展開における官民協働の取組みをつなげることにより、効率的かつ効果的な公共サービスの提供を実現するとともに、企業の地域貢献の拡大、地域活動の活性化を図り、もって大阪府政の発展に寄与すること」。
具体的なマッチングの流れとしては、まず、府の事業を通じて社会貢献活動を行う意思のある企業が登録の申し込みをする。登録された企業が希望する協力分野や活動内容等の登録情報は庁内で共有され、各種事業の実施に際して登録企業の参画・協力を得たい場合、当該企業に連絡。応諾されると、協働で事業を進めていく。
なお、あくまでも企業の社会貢献活動の一環としての参画であることから、府から企業に対して報酬などは支払われない。
大阪府では、企業の社会貢献と府の施策のマッチング例として、下記のような案件を挙げている。
- 各種イベントの協賛やタイアップ
- 府民向けセミナーや小中学校等の特別講義の講師としての社員派遣
- 企業で設置されている「マッチングギフト制度」による寄付金の府基金(福祉基金、文化振興基金、環境保全基金ほか)での受入れ
- 高齢者介護施設、児童福祉施設、障害者施設でのボランティア活動
府の担当者によれば、こうした活動以外にも、企業と連携していくなかで個々の企業のノウハウや資源を活かした斬新なアイディアが出され、新たな公共サービスの提供につながることを期待しているとのこと。また、社会貢献活動の意思はあるが実現化していない企業に対しては、府から積極的に情報提供していきたいとのこと。
「大阪府政・地域貢献企業登録制度」(地域貢献企業バンク)の詳細については、大阪府サイト内、下記を参照のこと。
http://www.pref.osaka.jp/fumin/html/10761.html