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2006年09月11日 10:00

行政 : 総裁選、3候補のNPO施策出そろう

 9月8日、小泉首相の後継者を選ぶ自民党総裁選が告示され、安倍晋三官房長官、谷垣禎一財務相、麻生太郎外相の3氏(届け出順)が立候補を届け出た。各候補が総裁選に向けて公表した政権構想では、安倍氏、谷垣氏がNPOについて言及。谷垣氏は、寄付金税制の抜本的見直しを提案している。

 

 自民党の第21代総裁を決める総裁選が9月8日に告示され、安倍晋三官房長官、谷垣禎一財務相、麻生太郎外相の3氏が立候補を届け出た。

 総裁選は、党所属国会議員票403票と都道府県連に割り振られた300票の計703票で争われ、9月20日に投開票されて、新総裁が決まる。任期は3年。

 今回の総裁選では、格差社会と経済政策、消費税増税と財政再建、靖国参拝問題とアジア外交などが争点になっており、それらの争点を含めて、3候補はホームページで政権構想を表明している。

 3候補の政権構想の表題は、安倍晋三氏が「美しい国、日本-いま、新たな国づくりのとき-」、谷垣禎一氏は「『活力と信頼の国家』を創る~「絆」の社会を目指して~」、麻生太郎氏は「日本の底力-活力と安心への挑戦-」。

 3氏のうち、安倍晋三氏と谷垣禎一氏が、政権構想において、NPOに対する政策を掲げている。

 安倍晋三氏は、具体的政策の「2 自由と規律でオープンな経済社会」の項で、「(1)官と民との新たなパートナーシップの確立」に向けて、「NPO等新たな「公」の担い手をバックアップ」するとしている。

 谷垣禎一氏は次期政権の課題として、「2.『絆』の社会の再構築」の項で、寄付金税制の見直しについて、以下のように述べている。

 「阪神・淡路大震災、新潟中越地震、ナホトカ号重油流失事故などの際には、全国から大勢の人々がボランティアで救援にかけつけた。より目を広げれば、地域奉仕や教育現場、企業活動等、国民が「公」を担う動きは既にいたるところで動き始めている。こうした動きが自由に発揮されるよう、NPOや財団等に対する寄附金税制を抜本的に見直し、いわば「『絆』の税制」といったものを構築していくことを提案したい。」

 さらに谷垣禎一氏は、「3.人、社会、国のかたちを創る ~日本をより魅力的な国に~」の項で、認定NPO法人制度の見直しについて下記のように具体的に言及している。

 「私は、こうした地域における活動の担い手、受け皿を育てていく観点から、NPOや財団等に対する寄附金税制を抜本的に見直していきたい。例えば、寄附金優遇税制の対象となる認定NPO法人の認定期間の延長、個人住民税の寄附金控除の対象や金額制限の緩和、住民の方々が主役となって「コミュニティー計画」を策定し、地域を活性化させるための公共的な活動に取り組まれる際に、こうした活動に対して寄附をした個人や企業が所得税や法人税等の優遇措置を受けられるような仕組み作りなど、いわば「『絆』の税制」といったようなものの導入を提案したい。これにより、小さな善意も大切にし、世のため人のために志をもった人が働きやすい税制に変えていきたい。」

 3候補の政権構想は、下記の各氏のホームページに掲載されている。

  • 安倍晋三氏:http://www.abe2006.jp/
  • 谷垣禎一氏:http://www.tanigaki-s.net/
  • 麻生太郎氏:http://www.aso-taro.jp/
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