行政 : ASK、飲酒運転防止の通信講座開講
アルコールや薬物の問題に取り組んでいるNPO法人ASK(アスク=アルコール薬物問題全国市民協会:今成知美代表)は、11月20日、飲酒運転防止に取り組む職場の管理者を対象として、飲酒運転を予防するために必要な知識とノウハウを学ぶことができる通信教育講座、「飲酒運転防止 通信スクール【管理者コース】」を開講する。
NPO法人ASK(アスク=アルコール薬物問題全国市民協会)は、任意団体として17年間活動してきたアルコール問題全国市民協会<ASK>の組織・活動を基盤に、2000年12月にNPO法人として設立され、アルコールをはじめとする依存性薬物の問題を予防し、人々の健康の維持・増進及び回復に寄与する活動を行っている。
福岡で3人の幼い子供が死亡した飲酒運転事故以来、飲酒運転防止が社会的関心事となっているが、ASKでは、「飲酒運転防止を防止するためには、アルコール依存症の早期発見・介入を視野に入れた総合的な予防対策が欠かせない」との認識のもと、昨年、飲酒運転対策特別委員会を発足。被害者遺族・専門家・関係機関と連携しつつ、予防と再発防止の両面から飲酒運転防止対策に取り組んできた。
飲酒運転防止活動の一環として、ASKは、バス会社の委託を受けて運転手向けの飲酒運転予防プログラム、「セルフケアスクール」を開発し、講師が出向いて研修を実施していた。
この「セルフケアスクール」は、1回3時間、全6回の講座で、飲酒の影響、生活改善のヒントなどを学び、運転者自らが、「人命をあずかるプロ運転手として、どんな自己管理をする必要があるか」を考え、飲酒運転の防止を図るというもの。
「セルフケアスクール」については、運送会社などから問い合わせや開催依頼が多かったが、運転時間外に、各地の営業所に点在して所属する運転手たちを一堂に集めて研修するのは難しかった。
そこで、ASKは、この「セルフケアスクール」のノウハウと実績を活かした通信教育講座、「飲酒運転防止 通信スクール【管理者コース】」を開発。11月20日より開講する。
「飲酒運転防止 通信スクール【管理者コース】」では、飲酒運転をはじめとするアルコール問題の基礎を、わかりやすく解説し、職場で活用できるノウハウを提示。飲酒者の心理をふまえた生活改善のヒントなども盛り込んでいるとのこと。
受講期間は講座6ヵ月。費用は2万1千円だが、法人による申し込みの場合、受講人数によっては、割引もあるとのこと。
10月30日から受講申し込み受付を開始する。
ASKでは、「バス・タクシー・トラックなどの運輸関連企業以外にも、業務で車を使う職場は数多くあります。また、マイカー通勤が多い職場もあるでしょう。飲酒運転防止に関心をもつあらゆる職場の方々にお役立ていただきたい。」と、受講を呼びかけている。
なお、ASKによれば、来春には運転手を対象とした通信講座の開講を予定しているとのこと。
「飲酒運転防止 通信スクール【管理者コース】」の詳細は、ASKのサイト内、下記を参照のこと。
http://www.ask.or.jp/ddd_tsuushin_outline.html