行政 : 市川市、1%条例改正案に意見募集
千葉県市川市では、平成17年から、個人市民税納税者が自ら選んだ団体へ納税額の1%相当額を支援できる「1%支援制度」を実施しているが、この制度をいっそう充実させるために、条例の一部改正を検討している。改正案には、11月4日に新設する「地域ポイント制度」のポイントによる団体への寄付が盛り込まれている。同市は10月14日から11月12日まで、その改正内容に関する意見募集を行っている。
千葉県市川市では、平成16年の月定例市議会において、市民活動団体の活動を支援し、促進していくことを目的とした「市川市納税者が選択する市民活動団体への支援に関する条例」が可決され、平成17年度から、いわゆる「1%支援制度」がスタートしている。
この「1%支援制度」は、市民が希望をすれば、個人市民税の1%を納税者自身が選んだNPOの活動への助成金とすることができるというもの。市民の納税に対する意欲を高めるとともに、市民活動団体の活動を支援し、促進していくことを目的としている。
同市によれば、導入初年度の昨年度、有効届出数は5,557件。総額は13,418,960円。有効届出数5,557件の内訳は、団体を選択した人が、5,049人(12,427,815円)、基金に積み立てることを選択した人が、508人(991,145円)。この制度による支援を申請して交付先となった81団体が助成を受けた。
さらに、2年目を迎えた今年度は、有効届出数は6,344件。総額も15,190,785円に増加。有効届出数6,344件の内訳は、団体を選択した人が、5,896人(14,168,225円)、基金に積み立てることを選択した人が、448人(1,022,560円)。この制度による支援を申請して交付先となった96団体が助成を受けている。
このように「1%支援制度」が定着しつつあるなか、市川市では、この制度を充実させ、より多くの市民が参加できるようにするため、「市川市納税者が選択する市民活動団体への支援に関する条例」を改正する準備を進めてきた。
10月13日、同市は、改正内容をとりまとめて公表。その改正内容について、10月14日から11月12日まで意見募集を行っている。
意見を提出できる人は、市内に住所を有する人、市内に通勤通学している人、市内に事務所・事業所を有する個人、法人等。
改正案の主な内容は、団体への支援金の範囲拡大、支援団体の選択数の拡大、団体への支援額への上限設定、交付申請内容の変更の制限、等が盛り込まれている。
なかでも、「団体への支援金の範囲拡大」は、団体への支援金の額について、これまでの個人市民税額1%相当額の他に、11月4日に新設する「地域ポイント制度」のポイントを市民に寄付してもらい、金額換算して団体への支援金として交付できるようにするというもの。
この「地域ポイント制度」は、市の指定するボランティア活動やエコロジー活動に参加したり、市のeモニター制度でモニターになってアンケートに回答するとポイントがもらえて、そのポイントを使って公共施設(市川市動植物園、市川市東山魁夷記念館)に入場できたりする仕組み。市によれば、このポイントを1%支援制度の支援対象団体に寄付できるようにすることで、納税者以外の市民にも、「1%支援制度」に参加してもらえるようにしたいとのこと。
「市川市納税者が選択する市民活動団体への支援に関する条例」の一部改正についての意見募集(パブリックコメント)の詳細は、市川市サイト内、下記を参照のこと。
http://www.city.ichikawa.chiba.jp/net/siminsei/volunteer/1percentpc.htm