行政 : 政府、新たな公益法人の会計研究会設置
10月26日、内閣官房行政改革推進室は、「新たな公益法人等の会計処理に関する研究会」を発足させた。この研究会では、公益法人制度改革三法の施行に向け、新たに創設される公益認定制度や、現行の公益法人が新たな制度の法人に移行する際の会計処理等の検討を行う。
今年6月2日、公益法人制度改革関連3法が公布された。これにより、もっとも遅くても平成20年12月1日までに新制度が施行されることになっている。
公益法人制度改革3法が成立したことで、剰余金の分配を目的としない社団及び財団は、その行う事業の公益性の有無にかかわらず、準則主義(登記)により簡便に法人格を取得することができる「一般社団法人」及び「一般財団法人」となる。
さらに、「一般社団法人」及び「一般財団法人」のうち、国や各都道府県が設置する有識者委員会で公益性が認定された法人については、税制上の優遇措置を受けられるようになる予定。
なお、約2万6千ある現行の公益法人については、法律施行後は、「特例民法法人」として存続し、施行日から5年以内に、一般社団法人、一般財団法人への認可申請、公益社団法人、公益財団法人の認定申請を行い、新制度へ移行する。
10月26日、内閣官房行政改革推進室は、「新たな公益法人等の会計処理に関する研究会」を発足させた。
この研究会の目的は、公益法人制度改革三法律の施行に向け、新たに創設される公益認定制度における会計に関する事項、及び現行の公益法人が新たな制度の法人に移行するにあたっての会計処理等について検討を行うこと。
具体的な検討内容としては、(1)公益認定制度における会計に関する詳細事項、(2)公益目的支出計画に係る会計に関する詳細事項、(3)現行の公益法人会計から新制度の会計への移行の在り方、などがあげられている。
研究委員は以下の8名。
- 佐竹 正幸
日本公認会計士協会常務理事 - 川村 義則
早稲田大学商学学術院助教授 - 石川 睦夫
(財)住友財団専務理事 - 亀岡 保夫
公認会計士 - 高山 昌茂
公認会計士 - 長 光雄
公認会計士 - 藤谷 武史
北海道大学大学院法学研究科助教授 - 弥永 真生
筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授
研究会では、平成18年度中に検討を終了し、検討結果は、平成19年度に内閣府に設置される予定となっている「公益認定等委員会」における公益法人制度改革関連法関係政省令案の審議に反映される。
「新たな公益法人等の会計処理に関する研究会」の開催については、行政改革推進本部事務局サイト内、下記を参照のこと。
http://www.gyoukaku.go.jp/siryou/koueki/kaikei_kenkyu.html