行政 : 九大OBがNPOで心の相談
いじめを受けた子ども、子育てに不安を抱く母親、職場の人間関係に悩む社会人などのさまざまな心の悩みを持つ市民の相談に乗ろうと、九州大の臨床心理学の教授らが、NPO法人「九州大学こころとそだちの相談室」を設立。11月25日には、開設記念イベントを開催した。
NPO法人「九州大学こころとそだちの相談室」は、地域住民に対して心の相談事業を行い、合わせて、相談を受ける臨床心理士等に対して、臨床心理学に関する研修事業等を行うことでその資質の向上を図ることを目的に設立。今年10月に福岡県の認証を受けている。
設立メンバーは、九州大学の臨床心理学教授やOB。
同大は1949年から臨床心理に関する研究を始め、臨床心理士約350人を輩出。教育や医療の現場でカウンセラーなどとして活動しているとのこと。これまでも、福岡市内の箱崎キャンパス内で市民対象の相談事業をおこなっていたが、その相談室は大学院生の研修の場を兼ねているため、臨床心理士の資格を持つ卒業生は活動していなかった。
そこで、臨床心理士の資格を持つ卒業生の人材を活かして地域に社会貢献すべく、NPO法人「九州大学こころとそだちの相談室」を立ち上げることを決めた。
10月には新しい相談室「こだち」を福岡市内にある九大西新プラザに開設。週5日、面接による相談を有料(初回4500円、個人面接3000円など)で受け付けている。
同法人は、11月25日には、「こだち」を開設した九大西新プラザで開設記念イベントを開催。理事長の田嶌(たじま)誠一・九大人間環境学研究院教授(臨床心理学)が、「現代社会と子どもたちのこころ」と題して講演、九大教授ら臨床心理士6人による無料の個別相談会も開いた。
相談室「こだち」の問い合わせ・受付は、下記まで。
電話:092(832)1345・1346(10時から18時半 月~木と土曜日)