行政 : 「若者の社会参加とNPO」レポート発表
3月1日、株式会社第一生命経済研究所ライフデザイン研究本部は、「若者の社会参加とNPO―NPOによる若者の社会的包摂の可能性―」と題するレポートを公表した。このレポートでは、39歳以下のスタッフがいるNPO法人は約5割で、その約7割では有給スタッフとしてかかわっていると報告されている。
株式会社第一生命経済研究所ライフデザイン研究本部は、1988年に経済・健康・教育・家族・心の生活関連5分野を研究分野として設立された株式会社ライフデザイン研究所が前身。2002年に株式会社第一生命経済研究所と合併。生活関連を研究対象とした研究・調査を行なっている。
3月1日、ライフデザイン研究本部は、「若者の社会参加とNPO―NPOによる若者の社会的包摂の可能性―」と題するレポートを公表した。
このレポートは、近年、NPO法人が若者のキャリア形成や社会参加の場として期待されていることから、NPOを通じた若者の社会参加の実態を把握するために、全国のNPO法人3,000団体を対象にアンケート調査を行った結果をまとめたもの。
3月1日に公表された結果の「要旨」では、以下が報告されている。
-
39歳以下のスタッフがいるNPO法人は48.0%で、その約7割では有給スタッフとしてかかわっている。
-
39歳以下の参加者(スタッフ以外)がいるNPO法人は39.2%、代表者が39歳以下のNPO法人は15.2%。
-
NPO法人にかかわる39歳以下の男女の職業をみると、スタッフでは有給の専従職、参加者では学生、主婦(夫)、会社員が中心。
-
39歳以下のスタッフが、NPO法人内で無給から有給に転じたり、非常勤から常勤に転じた例、またNPO法人外から新卒就職したり、転職してきた例、およびNPO外に転職したり、起業した例は、いずれも年間事業規模の大きい団体で多くみられる。
これらの結果を受けて、調査報告では、「NPOが若者の働く場や社会参加の場としてさらに発展するには、NPOの財政的安定が不可欠である。また、NPOに関心を抱く若者とNPOを緩やかにつなぐマッチングの仕組みを整え、同世代を活動に巻き込む力をもつ若いリーダーを育成することが重要である。」と指摘している。
この調査結果の全文は、ライフデザイン研究本部が隔月発行している「ライフデザインレポート(2007年3-4月)」に掲載されている。また、現在、同研究本部のサイト内には調査結果の要旨のみが掲載されているが、後日、全文も掲載される予定。
ライフデザイン研究本部のホームページは下記。
https://www.dlri.co.jp/index.html
「若者の社会参加とNPO―NPOによる若者の社会的包摂の可能性―」の要旨は下記に掲載されている。
https://www.dlri.co.jp/pdf/ld/01-14/rp0703.pdf