行政 : 千葉県、大学のNPO支援調査
千葉県は、今年1~2月に、千葉県内の各大学・短期大学・高等専門学校を対象に、社会貢献活動や市民活動支援の状況、およびNPOとの連携・協働の現状と可能性に関する調査を実施。3月30日に、調査報告書を公開した。
千葉県が今年の1月~2月に実施した「大学等の社会貢献・市民活動支援に関する調査」の目的は、千葉県内の各大学・短期大学・高等専門学校とNPOとの連携・協働促進の方策を検討すること。
この調査の対象は、県内のすべての大学(37校)、短期大学(16校)、高等専門学校(1校)のうち募集停止校3校(H19年1月現在)を除く51校。
調査時期は、平成19年1月18日から2月5日。
郵送によるアンケート調査に対して、35校から回答を得た。回答率は68.6%。
千葉県は、3月30日、この調査の結果を報告書にまとめて公開した。
報告書によれば、大学等の社会貢献活動への取り組みは、「附属図書館や教室等の施設開放」が21校(60.0%)で最も多く、次いで「市民活動支援」が12校(34.3%)。「地域の祭りなどの地域行事への参加」が11校(31.4%)であった。
NPOに関する科目・講座については、「ある」が6校(17.1%)で、「ない」が29校(82.9%)。
NPOへ学生を派遣または体験等をさせる制度(インターンシップ制度)は、「ある」と答えたのは3校(8.6%)のみで、「ない」が31校(88.6%)、「検討中」が1校。ほとんどの大学ではインターンシップ制度がなかった。
外部組織と連携をしているのは19校(54.3%)で、連携先としては「行政(国・県・市町村)が13校と最も多く、次いで「学校(小・中・高等学校)」の8校だった。なお、「NPO」と連携していると答えたのは4校。その内容は、「観光人材育成講座の後援」、「産学官連携」、「スポーツ文化活動」、「公共性の高い組織のインターネット接続並びに教育利用支援」などであった。
NPOと連携をしていない理由としては、複数回答で、「学内での意思形成がなされていない」が 12校(38.7%)で最も多く、次いで「NPOのことが分からない」が8校(25.8%)、「連携できるNPOが見当たらない」が7校(22.6%)であった。
さらに、NPOと連携をする際の条件としては、複数回答で、「NPOの活動状況が詳しくわかること」が 24校(68.6%)で最も多かった。次いで「教育効果が明確であること23校(65.7%)、「生徒派遣の際の事故発生時における危機管理体制の整備が整うこと」が18校(51.4%)でともに過半数を占めた。なお、「学校とNPOのみの連携ではなく、公的機関(行政)も連携に加わること」も12校(34.3%)と多かった。
NPOとの連携を行う際に県に期待することは、複数回答で、「NPOについての情報提供」が27校(77.1%)と最も多く、次いで「問題発生時の相談・調整」が14校(40.0%)、「NPOの紹介、連携の仲介」および「NPOとの連携について学習する機会の設定」がともに11校(31.4%)だった。
千葉県が公開した「大学等の社会貢献・市民活動支援に関する調査報告書」は、千葉県NPOネット内、下記に掲載されている。
http://www.chiba-npo.jp/npo_ps/gakkou/daigakutop.html