行政 : 千葉県、企業とNPOの協働意向調査
千葉県は、企業の社会貢献活動の取り組み状況やNPOとの連携・協働の実態や課題、意向等を把握するため、「千葉県 企業とNPOの協働意向調査」を実施。5月7日、この調査の報告書を公表した。
千葉県は平成18年10月に「千葉県 企業とNPOの協働意向調査」を実施した。
この調査の目的は、同県内の企業に対し、社会貢献活動の取組み状況やNPOとの連携・協働の実態や課題、意向等を把握するとともに、企業とNPOの協働のあり方や今後の方向性を明らかにすること。
調査期間は、平成18年10月3日~10月30日。
調査対象は、資本金1億円以上の企業420社に加えて、資本金1億円未満の企業2,000社の合計2,420社。
調査にあたって、県は、回収率を上げるために、資本金1億円以上の企業には郵便による配布・回収、資本金1億円未満の企業には各商工会議所・商工会から直接配布・郵送回収としたとのこと。
配布した全2,420社のうち、727社から回答を得た。(回収率30.0%)
調査結果では、57.9%の企業が社会貢献活動を行っており、「行っていない」と答えたのは40.6%。
社会貢献活動を行っている企業に対してその理由をたずねたところ、「企業の社会的責任として」が70.8%、「地域からの期待・要請」が62.7%となっている。
社会貢献活動を行っていない企業に対して、していない理由をたずねたところ、「自社に人的余裕がない」が67.5%で突出しており、「自社に財政的余裕がない」(46.1%)も高い。
NPOの認知度、イメージについては、「よく知っている」が6.6%、「ある程度は知っている」が50.8%となっている。
また、NPOのイメージとしては、「何をしているのかわからない」(28.9%)、「行動的」(28.7%)が約3割となった。以下、「友好的」(24.1%)、「よくわからない」(20.9%)などが続き、NPOに対するイメージが二分化している。
NPOとの関わりについては、関わりをもったことがない企業が72.1%を占めた。関わりをもっていると答えたのは24.1%。また、かつて関わりをもっていた企業が3.7%。
関わりをもっている企業に対する質問では、NPOとの関わりの内容は、「寄付金・助成金の提供」が49.1%で最も高い。以下、「企業として会員に加入」(32.6%)、「理事や役員への就任」(22.9%)などが続いている。
NPOと関わる理由としては、「地元地域の活性化・発展のため」が61.7%で極めて高くなっている。このほか、「企業の社会的責任として」(41.7%)も高い。
「NPOと関わる条件」としては、「活動理念が明確であること」(43.1%)、「地域住民と密接な関係を有していること」(37.7%)の2項目が目立って高い。以下、「協働によるメリットが提示できること」(25.4%)、「実績が豊富であること」(23.5%)などが続いている。
「NPOに期待すること」としては、「行政や企業にはできない分野の活動をすること」(49.2%)が約半数を占めており、「地域の課題を解決し地域を活性化させること」(40.0%)などが続いている。一方、NPOを「自社との連携・協働の対象」と捉えている企業は8.9%にとどまった。
この調査報告書には、アンケート調査の結果に加えて、企業・NPOへ行ったヒアリング調査の結果も掲載されている。
「千葉県 企業とNPOの協働意向調査報告書」は、千葉県サイト内、下記に掲載されている。
http://www.chiba-npo.jp/sonota/kigyourennkei.html