行政 : 横浜市、7割の指定管理者が良好運営
5月23日、横浜市は、公共施設の運営を民間業者に委ねる指定管理者制度について、平成18年度に民間評価機関が行った評価結果を公表。7割以上の施設が「良好に管理されている」ことが確認された。
指定管理者制度とは、これまで公共団体や、公共団体が1/2以上出資する法人など、限られた団体にのみ認められていた公の施設の運営を、株式会社などの民間団体もできるようにするもの。平成15年6月の地方自治法の一部改正で導入され、同年9月より施行されている。
具体的には、指定管理者制度によって、公の施設の管理主体が民間事業者(営利企業やNPO法人など)にも広げられ、これまでの管理委託制度では不可能とされてきた会館などの使用許可などについても指定管理者が行えるようになり、また、指定管理者は利用料金を自らの収入として受け取る事や地方公共団体の承認を受けて自らが料金設定を行えるようになった。
この制度により、財政危機にある多くの自治体の経費削減が実現できるうえ、民間事業者のノウハウを活用することで、市民サービスの向上が期待できるとされている。
横浜市では、平成18年度から、公の施設のより良い施設運営と市民サービスの向上を図るために、民間評価機関を活用した第三者評価制度を導入。
評価する民間機関は、横浜市が認定した監査法人、シンクタンク、NPO法人など19団体。
評価の対象となったのは、地区センター、地域ケアプラザ、福祉保健活動拠点などの37施設。おもに平成17年度までに指定管理者による管理運営を開始した施設を対象に評価が行われた。
評価にあたっては、市との協定を基準として、施設管理、サービス、地域連携、経理などの視点から110のチェック項目を設定。
5月23日に公表された評価結果によれば、37施設のうち、7割以上の27施設が良好に管理運営されていることが確認された。
残りの10施設については、館内に指定管理者名の掲示がなかった、事業計画書などの公表を案内していなかった、事業アンケートに施設管理に関する項目がなかったといった改善点が指摘されたが、いずれも評価結果を受けて市の指導により改善が図られたとのこと。
同市では、現在889の施設に指定管理者制度を導入しており、平成19年度には100施設以上の評価を予定しているとのこと。
横浜市の「指定管理者に対する第三者評価」の詳細は、同市サイト内、下記を参照のこと。
http://www.city.yokohama.jp/me/gyousei/gyouseiunei/siteikanrisha/