「NPO議員連盟・第6回総会」報告
NPO議員連盟は、5月16日、第6回総会を開いた。
5月16日のNPO議員連盟総会は、(1)人事案件(2)平成13年度会計報告(3)特定非営利活動促進法(NPO法)の一部を改正する法律案についての3つが主な議題だった。
会合には、22名の国会議員、議員秘書、法制局、内閣府の出席があり、会場は70名ほどの出席者で一杯になった。
(1)議連の人事について
会合では、まず新会長の選任がされた。
新会長には、額賀福志郎衆議院議員の就任が決定された。3月26日の議連幹事会で加藤紘一衆議院議員が議連会長を辞任した後、会長は不在となっていた。5月9日の議連幹事会で、新会長に額賀福志郎衆議院議員が就任することが内諾されており、総会の場で正式に選出されることになっていたもの。
また、議連には今まで監事が置かれていなかったので、今回規約を改正し、この議連に監事を置くことが決まった。監事は2名置き、会長選任される。
会長に選任された額賀議員が挨拶をした。
「NPO議員連盟の会長を仰せつかり緊張しております。いままで、自由民主党の中でNPO特別小委員会の委員長代理として、加藤紘一さんの下で勉強して参りました。はからずも加藤さんが辞任され誠に残念でありますけれども、時代の要請であるNPOの今後の発展のために、各党の先生方のご協力を得て進めて参りたい。今国会会期は残るところあと1ヶ月ほどとなりますけれども、NPO法の審議がございますので、各党の先生方と一致協力して進めて参りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。」
次に出席した各党の議員から、一言ずつ挨拶があった。
民主党 鳩山由紀夫衆議院議員
「額賀会長新体制の下、微力ながら頑張って参りたい。
非営利のことをする人は簡単に議員をやめてしまう。私どもとして新しい体制をつくり、様々な役所との戦いなど、強力な布陣で行きたい。そんな思いでいる。
内容に関して、ご努力いただいているが、税の優遇については相当まだ壁が高いように思っているだけに、今後もよろしくご指導を賜りたい。」
社会民主党 阿部知子衆議院議員
「本来なら辻元清美が社民党内をまとめ、また皆さまと協力の下、議連の立ち上げから当初の法案の提出までご努力いただき、協力させていただきましたが、加藤さん始めこの議連に熱心な議員は辞職されまして、その後を受けて、私は現在財務金融部会におりますので、その関連で長い目で見た税制のことも、NPOが今後活動しやすいよう、長期展望も含めてこの度社民党内のNPOプロジェクトの代表となりました。頑張っていきたい。」
自由党 達増拓也衆議院議員
「新進党以来NPOのことには一生懸命取り組んできております。
日本を仕組みから変えるには、NPOの役割が重要です。
日本一新のためにもNPOは核であると考えておりますので、頑張っていきたい。」
保守党 西川太一郎衆議院議員
「顧問の野田毅議員、事務局次長の小池百合子議員が出席できないので、代わりに挨拶させていただく。
私の選挙区の東京の一自治体で老人クラブがNPO法人になった。これから公的セクターの分野にもお年寄りのパワーでいろいろやっていきたいという発会式があった。いろいろな意味でNPOが存在意義を増し、重要な時期だと思う。
額賀会長の下、一生懸命努力をしていきたい。」
自由民主党 茂木敏充衆議院議員
「久しぶりの総会ということでありまして、盛りだくさんであります。
NPO支援税制は、幹事会の中で何回か議論させていただいたが、今国会での提出はない。
新しい額賀会長の下に、NPOの活動が一層拡大していくよう、頑張っていきたい。」
公明党の議員の出席はなかったので、挨拶はなかった。
(2)平成13年度会計報告
次に、熊代昭彦衆議院議員(議連事務局長)から、議連の平成13年度会計報告がされた 。
議連の収入は会費収入のみ。支出は、平成12年度にNPO議員連盟フォーラムを全国4箇所で開催し、その会場費にあてた。平成13年度の決算を終えたところ、120万円ほどの黒字となっており、また地方フォーラムを開こうと企画すればその経費が賄える。
会計報告の結果は総会にて了承された。
(3)特定非営利活動促進法(NPO法)の一部を改正する法律案について
最後に、熊代議員からNPO法の改正案の内容が話された。
NPO法の改正案に関しては10項目あり、活動分野の追加、認証申請書類の簡素化、その他事項の明確化、役員任期の伸長、などである。 NPO法は平成10年12月より施行されており、施行から3年以内の見直しを行うことになっている。
NPO法改正案は、満場一致で了承された。今後のスケジュールとしては、この内容で衆議院内閣委員会に委員長提案され、早期の成立を目指すことが確認された。
この改正案が今国会で成立した場合、12月1日の施行となる。
最後に、出席した議員の意見交換があり、次のような意見が出された。
「学校が週5日制になることに関して、NPOとして何ができるのかというシステムがあると、いいことである。」
「NPO支援税制のしくみは難しくて理解しがたい。もっと広く国民に広めていくために、わかりやすいしくみにしてほしい。」
【写真:議員からの質問に答える松原事務局長】
報告:鈴木 歩
(2002-05-22)