税制改正を求める署名、大発送作業大会!
NPO/NGOに関する税・法人制度改革連絡会(以下、連絡会)では、10月4日、「認定NPO法人制度の改善に関する要望書」への賛同を求める署名の募集を開始。2003年3月31日までに認証された全10,510のNPO法人に対して、署名依頼を送付しました。
認定NPO法人制度は2001年10月からスタートした制度で、認定を受けたNPO法人に寄附をした者に、税制優遇措置を講ずるというもの。NPO法人にとって、寄附や会費が集めやすくなる、重要な制度です。しかし、認定を取るための要件が厳しく、2004年10月時点で認定NPO法人になれたのは25法人にとどまっています。
そこで、連絡会ではこの11月から12月に行われる、政府や各政党における税制改正の検討に向けて、「認定NPO法人制度の改善に関する要望書」をまとめ、提出することになりました。
今回の署名は、政府、国会議員の方々に対して、この要望書が重要なものであることをアピールするため、NPO法人の代表者から賛同の声を集めるものです。
ぜひご協力をお願いします。
(なお、今回の発送先のデータは、NPO法人データベース「NPO広場」を参照しました。団体住所変更の際には、ぜひ「NPO広場」のデータの更新もお願いします。)
さて、NPO法人のみなさまの手元に届く署名は、どのように発送されたのか。その様子をご紹介します。
■9月29日(水)
9月29日(水)、作業場所となる日本NPOセンターの事務所に、約40,000枚のA4用紙が届きます。まず、その夜に連絡会を説明する原稿の印刷から発送作業が始まりました。印刷機はその後2日間、止まることなく動き続けることに。その日の夕方、発送に使う封筒が到着。30日の本格的な作業会に備えて、会議室に積み上げられます。
■9月30日(木)
今日の作業はとにかく、ラベルを貼ること。あらかじめ打ち出した、10,510法人分のラベルを、人海戦術で貼っていきます。この日は連絡会世話団体のスタッフ7人での作業です。10:00から始めたラベルシール貼りは、お昼を挟んで14:00ごろに終了。その後、今回の発送に利用した、クロネコメール便のシールを貼ります。クロネコヤマトさんから借りた、手動連続シール貼り機(?)が大活躍。
ラベルシールを貼っている間、別室では印刷機がフル回転。次々と完成した原稿を刷り上げていきます。今回同封する原稿は4種類。送付状の他に、連絡会について説明した文書、「認定NPO法人制度の改善に関する要望書」、署名用紙、そしてこの秋に全国で展開する、NPO支援税制に関する学習会のご案内です。
この日のうちに学習会のご案内以外の文書は全て印刷完了。学習会については、可能な限り詳細な情報をお届けするため、ぎりぎりまで開催予定地との調整が続けられました。
■10月1日(金)
今日も連絡会世話団体の協力による作業が続きます。午後になって、ようやく学習会のご案内が完成。開催予定地のみなさんのご協力もあり、なんとか10ヶ所の開催と、そのうち7ヵ所の詳細を確定させることができました。
ぜひ最寄の学習会に足を運んでください。
- 奈良
10月16日 14:00~16:00
会場:奈良県経済倶楽部5階会議室
問合せ:奈良NPOセンター - 大阪
11月2日 19:00~21:00
会場:大阪NPOプラザ
問合せ:大阪ボランティア協会NPO推進センター - 長野
11月14日 10:00~12:00
会場:松本市中央公民館(Mウィング)
問合せ:長野県NPOセンター - 北海道
11月15日 17:30~19:00(予定)
会場:調整中
問合せ:北海道NPOサポートセンター - 岐阜
11月23日 14:00~16:30
会場:岐阜県県民ふれあい会館中会議室
問合せ:ぎふNPOセンター - 青森
11月27日 13:30~16:30
会場:ぱ・る・るプラザ青森
問合せ:あおもりNPOサポートセンター - 茨城
12月4日 14:00~16:30
会場:水戸市福祉ボランティア会館
問合せ:茨城NPOセンター・コモンズ - 仙台
調整中
問合せ:せんだい・みやぎNPOセンター - 神戸
調整中
問合せ:市民活動センター神戸 - 新潟
調整中
問合せ:くびき野NPOサポートセンター
さて、ここから一気に帳合い作業を開始です。
奧は日本NPOセンター副代表理事の山岡さん。手前はシーズの松原です。山岡さんは作業が早い!
夜になると、さらに総動員の体制の中で作業は続きます。NPOなんでも質問箱でもおなじみ、赤塚和俊さんが、偶然シーズの事務所に立ち寄られたことから、作業に合流。それを合図に、作業はラストスパートです。
うっかり捕まってしまった赤塚さん(右奧)。市民社会創造ファンドの坂本さんもお手伝いくださいました。
全ての帳合いと、約5,000法人分の封入を終えた段階でこの日はタイムアップ。週末はゆっくり休んで、月曜日に再度チャレンジです。
左から、日本NPOセンターの新田さん、シーズの安部、鈴木です。新田さんは3日間フル稼働にも関わらず、この笑顔!お疲れ様でした。
■10月4日(月)
この日も朝から作業です。週末の作業で残った、約5,000法人分の封入を実施。もう作業も手馴れたもの。14:00に全ての作業が終了。夕方に配送の引取りがあり、署名のお願いは全国各地に旅立っていきました。
のりを乾かしながら、きれいにできているかをチェックしています。のりで封をした封筒とセロテープで封をした封筒。皆さんのところには、どちらが届くのでしょう?
こうして署名発送は4日間に渡り行われました。
そのうち3日間をフルに参加されたシーズ・丁さんの感想は?
「私は7月にシーズに入り、初めてこのような発送作業に参加しました。膨大な数の発送作業を懸命に、しかも丁寧にし続ける周りのスタッフたちの真剣な表情から、「認定NPO法人制度の改善をどうしても実現させたい。」という強い思いを感じ取り、じーんとしてしまいました。発送寸前の10000通以上の出来上がった封筒を前にしてからも、チェックは続き、受け取った方が快く、必ず書類に目を通していただけるようにと、少しでも汚れてしまったものは、もう一度作り直して送るという気持ちの込めようでした。どうか、この思いが伝わりますよう、心から願っています。」
連絡会一同、多くの方のご賛同により、署名が集まることを期待しています。ぜひご協力をお願いいたします。
報告:日本NPOセンター 吉田建治
2004年10月5日