総会議事録には議長や議事録署名人の記名と押印をしなくてはならないのでしょうか。また、この時の印鑑は実印である必要があるのでしょうか。また、その場合、印鑑証明書の添付は必要でしょうか。
設立総会の議事録は、認証申請時に所轄庁に提出することになっていますが、所轄庁では議事録署名人の自筆署名があれば押印は必要ないとしています。また、認証を受けた後に設立登記を法務局でしますが、この時には設立総会の議事録の提出は、普通は求められません。(ただし、定款に書いた事務所の所在地が、市や区などの最小行政単位までとなっている場合には、事務所の所在地を確認する書類として、法務局が設立総会の議事録の提出を求めることがあります)
以下は、東京法務局で聞いた内容です。
設立後の年次総会や臨時総会などで、役員が変更になったり、定款を変更するなどの場合、所轄庁だけでなく、その後に法務局でも変更登記が必要です。この時には、定款に沿って変更されたか否かを証明するものとして総会議事録の提出が求められます。法務局では、この時に議事録署名人の押印が必要としています。これは、たとえ定款で「議事録には、議事録署名人が、記名押印又は署名」と定めていたとしても、署名だけではなく押印が必要となるそうです。
また、その時には基本的には議事録署名人は実印を用い、印鑑証明書も必要とされるそうです。ただし、その議事録署名人の一人が、すでに法務局に、法人印を使う代表者として届出ている人(この人は届出の時にすでに実印とその印鑑証明書を提出しています)であれば、その人がその登録している法人印を押印すれば、他の署名人は認印の押印で足りるのだそうです。
これらのことから、議事録署名人の一人には、法務局において法人印を使用する代表者として届けている人になってもらえば、印鑑証明書提出の手間が省けるということになります。
以上は、東京法務局のお話ですが、実はそれぞれの法務局によって取り扱いが異なることがよくあります。そのため、その都度、管轄の法務局に確認をされることをお勧めいたします。