NPO法人の理事が、個人として特定の公職選挙の候補者の推薦人となり、公選ハガキに「○野○子(NPO法人○○理事長)」と名を連ねることはできますか。
NPO法第2条第2項第2号ハには、NPO法人は、「特定の公職の候補者若しくは公職にある者又は政党を推薦し、支持し、又はこれらに反対することを目的とするものではないこと」と書かれています。
また、第3条には「特定非営利活動法人は、特定の個人又は法人その他の団体の利益を目的として、その事業を行ってはならない」、「特定非営利活動法人は、これを特定の政党のために利用してはならない」と明記されています。
つまり、「○○選挙では、○○さんに投票してください」と、NPO法人が言うことはできません。ただし、特定の候補者や政党の特定の「政策」について反対や批判をしたり、賛成をしたりすることは、NPO法人の目的の範囲内ならばできます。
また、NPO法人の理事が、あくまでも個人の行為として推薦するのであれば、とくに法律的な問題はないと考えます。ただし、「NPO法人○○理事長 ○野○子」という書き方だと、法人として推薦しているとみなされる可能性があるので注意が必要です。
選挙に関する事柄については、NPO法のほか、公職選挙法というあいまいな法律があるので、実際には選挙管理委員会に確認したほうがよいでしょう。