English Page

その他ニュース

2007年12月10日 11:05

その他 : 地方再生戦略、NPO等の提案で再生事業

 11月30日、政府の地域活性化統合本部(本部長・福田康夫首相)は、地域格差是正に向けた「地方再生戦略」を決定した。地方自治体やNPOなどが提案した活性化計画に対して交付金や専門家の派遣によって国が後押しする、「地方の元気再生事業」の創設が盛り込まれている。

 

 「地域活性化統合本部」は、小泉内閣当時に設置された地域活性化関係の4本部(都市再生本部、構造改革特別区域推進本部、地域再生本部及び中心市街地活性化本部)を一つにまとめたもので、本部長は福田首相で、全閣僚がメンバー。

 今年10月9日、内閣官房に「地域活性化統合事務局」を設置することが閣議決定され、あわせて、より分かりやすく効果的な取組を実施するため、特段の事情がない限り、これら4つ本部が合同で会合を開催することとし、これを「地域活性化統合本部会合」と称することとされた。

 11月30日に開催された、第2回「地域活性化統合本部会合」で、地域格差是正に向けた「地方再生戦略」(以下、戦略)が決定された。

 この戦略は、地方の実情に応じ、生活の維持や魅力あるまちづくり、産業の活性化に道筋をつける必要があるとの認識の下、地方再生を総合的かつ効果的に推進することをねらいとするもの。

 地方再生の5原則の第一には、「補完性の原則」をあげている。具体的には、「地域の実情に最も精通した住民、NPO、企業等が中心となり、地方公共団体との連携の下で立案された実現性の高い効果的な計画に対し、国が集中的に支援する。」として、「これまで以上に地方の声に丁寧に耳を傾け、省庁横断的・施策横断的な観点から、地域のそれぞれの課題に応じた対応」するとの考えをしている。

 戦略では、地域を<1>地方都市、<2>農山漁村、<3>基礎的条件の厳しい集落の3つに分類したうえで、それぞれの特徴に応じた課題を列挙した。

 なかでも、65歳以上が住民の過半数を占める限界集落のような、「<3>基礎的条件の厳しい集落」は、地域住民の生活の場であるだけでなく、その地理的条件から見て、耕地や森林を維持することを通じ、国土や環境の保全等の面で最前線の役割を担っているとし、その再生が重要であると明示している。

 その上で、ITを活用した遠隔医療の推進や地方バスの復活、NPOなどと連携した地域コミュニティー維持支援など、生活機能の維持に取り組むとしている。

 地方再生の総合的な推進に向けては、「地域活性化統合事務局」が一元的な窓口となる。その上で、地方再生の具体的事業を効率的に進めるために、全国を北海道、東北、北関東、南関東、中部、近畿、中国・四国、九州・沖縄の8ブロックに分け、それぞれを担当する参事官を配置し、事業の立案から実施まで支援を行う。

 また、戦略では、平成20年度に、政府による新たな支援の枠組みとして、「地方の元気再生事業」を創設するとしている。

 この事業は、あらかじめ国がメニューを定めるのではなく、NPOや自治体などから産業振興や街づくりの計画を公募して、地域の実情を知る第三者の意見を踏まえて事業を選定。交付金に加えて、専門家の派遣などソフト面でも計画の立ち上がり段階を支援する。

 11月30日に決定された「地方再生戦略(案)」は、首相官邸ホームページ内、下記に掲載されている。
 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kaisai/kaigou/dai2/siryou.html

ページ上部へ戻る

MAILMAGAZINE

NPOに関する政策・制度の最新情報、セミナー・イベント情報など月数回配信しています。 NPO法人セイエンのメールマガジン登録ご希望の方はこちらから

contact

特定非営利活動法人
セイエン/シーズ・市民活動を支える制度をつくる会(清算手続中)

〒108-0014
東京都港区芝四丁目7番1号 西山ビル4階
※2021年4月1日より、新住所へ移転しました。シェアオフィスでスタッフは常駐していません。ご連絡は電話・メール等でお願いいたします。2022年4月よりFAX番号が変更になりました。

TEL:03-5439-4021
FAX:03-4243-3083
E-mail:npoweb@abelia.ocn.ne.jp
ホームページ:http://www.npoweb.jp/

事務所地図・交通アクセス

  • 東京都「認定NPO法人取得サポート」
  • NPO法改正&新寄付税率
  • 震災支援情報
  • 認定NPO法人になるための運営指南