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その他ニュース

2007年12月14日 10:23

その他 : 【速報】認定要件の緩和実現、期間が5年に

 12月13日、与党税制改正大綱が決定された。認定NPO法人制度については、認定の有効期間を5年(現行2年)に延長し、パブリック・サポート・テストの実績判定期間も5年の合算で、5分の1以上とするなど、大きな改善が実現した。また、企業からの損金算入限度枠も拡大された。

 

 今回の税制改正大綱は、公益法人税制の大改正と認定NPO法人制度の改正が同時に行なわれる、また「ふるさと納税」制が創設されるなど、公益非営利分野や寄附金税制にとって大きな改革となっている。

 認定NPO法人制度に関しては、

・認定の有効期間を2年から5年に延長する。
・パブリック・サポート・テスト(PST)の実績判定期間も5年の合算で5分の1以上とする。
・PSTの分子の受入寄付金総額の基準限度超過額を5%(現行)から10%へ引き上げる。
・独立行政法人や国立大学法人からの補助金等を国の補助金等と同様の扱いにする。
・社員の親族要件や特定の法人に係る要件を廃止する。
・企業からの損金算入限度枠における所得基準を現行2.5%から5%へ引き上げる。

などの大きな改正が実現された。

 シーズの松原事務局長は、「長年にわたっての懸案が、大きく片付いてきた。かなり認定申請も楽になるし、認定後も安心して活動できるようになってきている。大きな成果だと思う。まだ、事業型NPOの扱いなど課題は残っているし、地方税は詳細がはっきりしない。このあたりも、今後しっかりと改善していきたい。ご支援いただいた皆様にお礼申し上げたい」と語っている。

 与党税制改正大綱の認定NPO法人制度にかかる部分は、以下のとおり。


<寄附金税制>

1 特定公益増進法人等に係る寄附金の損金算入限度額について、所得基準を所得の金額の5%(現行2.5%)相当額とする。

2 認定NPO法人制度の認定要件等について、次のとおり見直しを行う。

(1) いわゆるパブリック・サポート・テスト(総収入金額のうちに寄附金等収入金額の占める割合が3分の1以上(特例5分の1以上)であること)について、次のとおり見直しを行ったうえ、5分の1以上とする特例の適用期限を3年延長する。

 (i) 認定の有効期間の延長(後掲)に合わせて、実績判定期間を原則5年に延長するとともに、各事業年度の基準(10分の1以上)を廃止する。

 (ii) 受入寄附金総額から控除する一者当たり基準限度超過額について、次のとおり見直しを行う。

  イ 特定公益増進法人又は認定NPO法人以外の者からの寄附金については、同一の者からの寄附金のうち受入寄附金総額の10%(現行5%)相当額を超える部分の金額とする。

  ロ 社員からの寄附金については、その親族等からの寄附金を同一の者からの寄附金とみなす規定は適用しない。

 (iii) 一定の独立行政法人、地方独立行政法人、国立大学法人及び大学共同利用機関法人からの補助金又は委託の対価について、国、地方公共団体及びわが国が加盟している国際機関からの補助金又は委託の対価と同様の取扱いとする。

 (iv) 小規模法人の特例(簡易な計算式で判定を行うことができる措置)について、割合を5分の1(現行3分の1)に引き下げたうえ、適用期限を3年延長する。

(2) 認定の有効期間を5年(現行2年)に延長する。

(3) 社員の親族等及び特定の法人に係る要件を廃止するとともに、社員のうちに親族等又は特定の法人の占める割合を閲覧事項に追加するほか、所要の整備を行う。

<個人住民税の寄附金税制>

1 個人住民税における寄附金税制について、次の措置を講ずる。

(1) 控除対象寄附金の拡大等

 (i) 寄附金控除の適用対象に、所得税の寄附金控除の適用対象となる寄附金(国に対する寄附金及び政党等に対する政治活動に関する寄附金を除く。)のうち地域における住民の福祉の増進に寄与するものとして都道府県又は市区町村が条例により指定したものを追加する。

 (ii) 現行の所得控除方式を税額控除方式に改め、適用対象寄附金に係る控除率は道府県民税について4%、市町村民税について6%とする。この場合において、都道府県が条例により指定した寄附金については道府県民税から、市区町村が条例により指定した寄附金については市町村民税からそれぞれ控除する。

 (iii) 寄附金控除の控除対象限度額を総所得金額等の30%(現行25%)に引き上げる。

 (iv) 寄附金控除の適用下限額を5千円(現行10万円)に引き下げる。

 (注) 上記(1)の改正は、平成21年度分以後の個人住民税について適用する。

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