その他 : センター試験でNPO法が出題
1月19日に行われた大学入試センター試験第1日目、公民の中の倫理と政治経済の試験で、NPOについて出題された。政治経済の問題では、NPO法そのものについて出題されている。
1月19日に行われた大学入試センター試験第1日目の公民の中、倫理と政治経済の試験で、NPOについて下記の問題が出された。
<倫理>
第5問 市民や組織、国家が負うべき「責任」について
問5 下線部e(注:発展途上国の貧困や紛争)に関連して、先進諸国の市民の責任を果たすために、各国政府の働きに加え、NGO(非政府組織)やNPO(非営利組織)の活動が期待されている。これらの組織の活動の説明として適当でないものを、次の1~4のうちから1つ選べ。
1.NGO・NPOの長所の一つは、市民が自分の関心と能力にもとづいて、募金や労働など様々な参加の仕方を選択できることにある。
2.NGO・NPOは、参加者の善意にのみもとづく活動であり、参加者が金銭的な報酬を得ることは避けるべきであるとされている。
3.NGO・NPOは、ODA(政府開発援助)に比べ、規模は小さくても、地元住民の要求に沿ったきめ細かい支援を行うことができる。
4.NGO・NPOは、市民レベルの活動であり、政府に頼らず一般市民の間にも地域社会や国際社会への関心を呼び起こすことができる。
正解)2
<政治経済>
第2問 民主政治における行政の役割について
(前略)
今日、行政機能がますます拡大しているため、行政機関に対する国民による統制をさらに強化することが求められる。近年では、国会と内閣を通した行政統制に加えて、国民による直接統制を促進することをめざした、情報公開制度などの諸制度の整備が進められている。また、NPO(非営利組織)などのさまざまな団体が、福祉や環境などの分野で政治や行政に参加していくことも期待されている。
(後略)
問1 下線部(注:政治)や行政には、さまざまな団体が関係している。こうした団体をめぐる記述として最も適当なものを、次の1~4のうちから1つ選べ。
1.普通選挙制の普及に伴い、名望家政党が誕生した。
2.日本では、企業から政党への寄付を法律で禁止している。
3.日本では、非営利活動を行う団体に法人格を与えその活動の促進をめざす、NPO法(特定非営利活動促進法)が成立した。
4.圧力団体(利益集団)は、特定の利益を実現するために、自ら政権の獲得をめざす団体である。
正解)3
このように、政治経済問題では、NPO法そのものが出題された。
今年の大学入試センター試験の問題・解答(速報版)は、次のホームページアドレスで見ることができる。
http://nyushi.yomiuri.co.jp/nyushi/