その他 : 公共サービス、約7割の人がNPOに期待
4月14日、内閣府は、「社会意識に関する世論調査」の報告書を公開した。報告書では、公共サービスの実施において、できるものからNPOやボランティア団体を活用する方向に進めていくことに肯定的な者の割合が約7割に及ぶことが明らかになった。
4月14日に内閣府が報告書を公開した、「社会意識に関する世論調査」の目的は、社会や国に対する国民の基本的意識の動向を調査するとともに少子高齢化等の社会の在り方に関する国民の意識を調査し,広く行政一般のための基礎資料とすること。
調査対象は、全国の20歳以上の者1万人 。
調査時期は、平成20年 2月77日~2月24日
この調査は、調査員による個別面接聴取 によって行われた。
有効回収数は、 5,494人(回答率:54.9%)
調査項目は以下について。
1.国や社会との関わりについて
2.社会の現状に対する認識について
3.国の政策に対する評価について
4.社会のあり方に関する意識について
「1.国や社会との関わりについて」に関して、国民は、「国や社会のことにもっと目を向けるべきだ」という意見と、「個人生活の充実をもっと重視すべきだ」という意見のうち、どちらの意見に近いか聞いたところ、「国や社会のことにもっと目を向けるべきだ」と答えた者の割合が52.7%。「個人生活の充実をもっと重視すべきだ」と答えた者の割合が37.0%だった。
また、社会への貢献意識について、日頃、社会の一員として何か社会のために役立ちたいと思っているか、それとも、あまりそのようなことは考えていないか聞いたところ、「思っている」と答えた者の割合が69.2%。「あまり考えていない」と答えた者の割合が28.5%となっている。
さらに、何か社会のために役立ちたいと「思っている」と答えた者(3,802人)に対して、何か社会のために役立ちたいと思っているのはどのようなことか聞いたところ、複数回答で、「自然・環境保護に関する活動(環境美化,リサイクル活動,牛乳パックの回収など)」をあげた者の割合が41.2%と最も高かった。以下、「社会福祉に関する活動(老人や障害者などに対する介護,身の回りの世話,給食,保育など)」(35.6%)、「町内会などの地域活動(お祝い事や不幸などの手伝い、町内会や自治会などの役員、防犯や防火活動など)」(35.6%)、「自分の職業を通して」(25.6%)などの順となっている。
「3.国の政策に対する評価について」の項では、今後の公共サービスのあり方について質問。
「公共サービスの実施において,できるものから民間企業を活用する方向に進めていく」という意見について、「そう思う」とする者の割合が70.4%(「そう思う」34.7%+「どちらかといえばそう思う」35.7%)、「そう思わない」とする者の割合が22.6%(「どちらかといえばそう思わない」14.1%+「そう思わない」8.5%)となっている。
さらに、NPOやボランティア団体を活用することについては、「公共サービスの実施において、できるものからNPOやボランティア団体を活用する方向に進めていく」という意見について、「そう思う」とする者の割合が65.2%(「そう思う」28.1%+「どちらかといえばそう思う」37.1%)。「そう思わない」とする者の割合が26.7%(「どちらかといえばそう思わない」18.3%+「そう思わない」8.4%)となっている。
「社会意識に関する世論調査」は、内閣府サイト内、下記に掲載されている。
http://www8.cao.go.jp/survey/h19/h19-shakai/index.html