その他 : 自殺対策の取り組み事例集
6月19日、内閣府は、内閣府ホームページ上に、国、地方自治体、NPOなどの民間団体等で実施されている自殺対策の取り組みを紹介した。
6月19日に、内閣府が、内閣府サイト内に公開した、「自殺対策の取組事例」は、国、地方自治体、NPOなどの民間団体等で実施されている自殺対策の取組を、「平成19年版自殺対策白書」に掲載された事例を中心に紹介したもの。
この「自殺対策の取組事例」は、下記の9つのテーマから構成されている。
第1 自殺の実態を明らかにする
第2 国民一人ひとりの気づきと見守りを促す
第3 早期対応の中心的役割を果たす人材を養成する
第4 心の健康づくりを進める
第5 適切な精神科医療を受けられるようにする
第6 社会的な取組で自殺を防ぐ
第7 自殺未遂者の再度の自殺を防ぐ
第8 遺された人の苦痛を和らげる
第9 民間団体との連携を強化する
これらの9つのテーマは、「自殺対策基本法」(平成18年法律第85号)に基づいて定められた「自殺総合対策大綱」(平成19年6月8日閣議決定)により、当面、特に集中的に取り組むとされた施策の柱となるもの。
「自殺対策の取組事例」では、いくつかの項で、NPOの活動が紹介されている。
第1 自殺の実態を明らかにする
・「NPO法人自殺対策支援センターライフリンク」他による、「自殺実態1000人調査」。この調査は、自殺対策の現場で実際に活動する実務家が中心となって、自殺で亡くなった1000人の「自殺に追い込まれたプロセス」を明らかにし、その結果から具体的な自殺対策の立案を行うことを目的として行われた。
第6 社会的な取組で自殺を防ぐ
・「NPO法人蜘蛛の糸」 による、中小企業経営者と家族の自殺を防ぐ 中小企業経営者の自殺を防止するための活動 。
・危険な場所での自殺防止活動に取り組む「NPO法人心に響く文集・編集局」。このNPOは、平成16年4月から福井県・東尋坊の水際で自殺防止活動を開始し、自殺企図者と水際で遭遇し、防止、その後の支援活動をしている。
第8 遺された人の苦痛を和らげる
・自死遺児を支援している「あしなが育英会」 。
・ 「自死遺族支援全国キャラバン」の推進を行っている、「自死遺族支援全国キャラバン実行委員会」の活動。
第9 民間団体との連携を強化する
・関係者間の連携強化に取り組む、「NPO法人自殺対策支援センターライフリンク」。
・夜間電話相談、緊急訪問、面接を行っている、「NPO法人国際ビフレンダーズ東京自殺防止センター」。
内閣府は、自殺を単なる個人的な問題としてのみとらえるべきものではなく、その背景にさまざまな社会的要因があることを踏まえ、こうした事例をさらに拡大させて、総合的な対策を早急に確立する必要があるとしている。
「自殺対策の取組事例」は、内閣府サイト内、下記に掲載されている。
http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/jirei/jirei.html#d10