その他 : 民主党、認定NPOの要件緩和を提案
民主党は12月24日、税制改革に向けての行動計画を決定した。これは、民主党が政権をとった場合の税制改革のプログラムを示したもの。寄付税制に関しては、税額控除と所得控除の選択制とすることや、認定NPO法人の認定要件の大幅緩和を打ち出している。
行動計画は、「民主党税制抜本改革アクションプログラム-納税者の立場で「公平・透明・納得」の改革プロセスを築く-」と名付けられ、24日に決定・発表された。
「民主党が政権を担った際には、(中略)直ちに着手し、実行に移す。」として、
1.民主党政権がめざす税制抜本改革のビジョン
2.税制改正プロセスの抜本改革
3.各税目における改革指針
4.執行体制の改革指針
5.平成21年度税制改正について
の5つのパートから構成されている。
所得税に関しては、
「これまでの所得税制において、格差拡大の是正のための所得再分配機能回復策として最高税率の引き上げによる累進性の強化が必要と言われてきた。しかし、担税力の高い者ほど納税する場所を自ら選択できるような状況の中で、最高税率を引き上げることは、再分配機能の回復策として実効性に乏しい。むしろ所得再分配機能の強化のためには、現行の所得控除を手当や税額控除等に転換することの方が、実効性が高い。」
として、「所得控除から手当・税額控除へ」という方向性が打ち出されている。
これを受けて、寄付税制も、現行の所得控除方式に加えて税額控除方式を採用し、選択制とすることが提案されている。
NPO税制に関しても、平成21年度の税制改正において、寄付の税額控除制度創設の措置を講じるとしている。
また、認定NPO法人に関しては、パブリック・サポート・テストなどの認定要件を
大幅に緩和すると共に、事務手続きの簡素化を進める、としている。
民主党の税制抜本改革アクションプログラムのNPO・寄付税制に関する部分は下記のとおり。
なお、全文は、民主党のホームページで読むことができる。
http://www.dpj.or.jp/news/?num=14851
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民主党税制抜本改革アクションプログラム
-納税者の立場で「公平・透明・納得」の改革プロセスを築く-
5.平成21年度税制改正について
(4)市民が公益を担う社会の実現
○所得税の寄付優遇税制に「税額控除」を創設する。主として公益を担う一定範囲の団体(事業を含む)等から、納税者が選択した対象に寄付を行った場合、所得税額の5%を上限に税額控除できる制度を創設し、「総所得の40%」を上限とする所得控除制度との選択制とする。
○NPO税制については、パブリック・サポート・テストなどの認定要件を大幅に緩
和すると共に事務手続きの簡素化を進める。
○認定NPOにおけるみなし寄付の損金算入限度額の引き上げ、NPOに対する寄付の税額控除制度創設などを行う。