No.098 NPOWEB Mail Magazine(2007/12/17配信)
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現在では情報が変化している可能性があります。ご注意ください!
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シーズ=市民活動を支える制度をつくる会
■2007-12-17■
■No.098 NPOWEB Mail Magazine
====================https://www.npoweb.jp ==
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《1》【報告】認定NPO法人制度、要件緩和が実現へ
松原です。ありがとうございました!
《2》シーズからのお知らせ
シーズが事務局をつとめる、NPOアライアンスとNPO・IT推進協議会では、
NPOの「ファンドレイジング(資金開拓)」をキーワードに、複数のパイロット
プロジェクトを進めています。12月19日には、これまでの成果を皆様と
共有するために、「ITを活用して支援者を増やそう!」を開催します。
詳細はメルマガ後半をお読みください。
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《1》【報告】認定NPO法人制度、要件緩和が実現へ
【ありがとうございました】
シーズの松原です。
いつもメルマガをお読みいただき、ありがとうございます。
この度、認定NPO法人制度の改正が実現する運びになりました。
先週13日、与党税制改正大綱が発表され、来年度の税制改正について、
政府・与党の方針が決まりました。
認定NPO法人制度についても、この中で、要件緩和や認定期間の延長が決
まりました。
シーズでは、全国のNPO支援団体、NPO、国会議員、政府と協力し、認定
制度の改善に向けて運動を展開してきましたが、今回は要望事項に関して
大きな成果がありました。
また、寄附金税制に関しても、法人の控除枠が拡大されるなど、前進があ
りました。
ご支援・ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。
【改正のポイント】
以下、改正の主要なポイントについて、ご報告します。
1.認定要件が緩和されます。
(1)独立行政法人等からの補助金・委託事業が受けやすくなります。
従来は、認定要件の一つであるパブリック・サポート・テスト(総収入金額に
占める寄附金額の割合が1/5以上あること)の計算において、JICAなどの
独立行政法人から補助金や委託事業を受けると、テストに通りにくくなると
いう内容でした。
今回の改正で、独立行政法人等からの資金が国・自治体の資金と同じよう
に扱えるようになり、委託事業を受けても、不利にならないようになります。
(2)認定期間が5年に延長されます。
今までは、認定を受けても、その有効期間は2年と短かったため、認定法人
は、2年に一度再申請の手間がかかり、事務負担も大きなものとなっていま
した。それが、5年に延長されることとなりました。さらに、再申請における
パブリック・サポート・テストの計算は、5年の合算(従来は2年の合算で、さら
に単年度ごとも計算)となるので、大幅に作業が簡素化されます。
(3)大口の寄付が受けられやすくなります。
従来は、一者だけから大口の寄付を受けると、パブリック・サポート・テストに
おいて審査に通りにくい内容となっていました。広く薄く寄付を集めることとい
うのが、パブリック・サポート・テストの趣旨だったからです。今回の改正で、
一者からある程度大口の寄付を受けても、パブリック・サポート・テストが通り
やすいよう、基準限度額の上限が引き上げられました。
(4)社員名簿の作成が簡単になります。
社員(正会員のこと)の名簿作成において、親族等でまとめるという要件が
なくなります。このため、提出書類の作成が簡素化されます。また、社員名簿
の公開もなくなる予定なので、社員のプライバシーの保護も図れるようになる
見込みです。
2.寄附金税制が拡充されます。
(1) 企業からの寄附金の枠が大きくなります。
企業から、認定NPO法人に寄付をした場合の寄附金控除の枠が、大きくなり
ます。所得に関する枠が、従来の所得の1.25%までというのが、2倍の2.5%
までになります。これにより、企業は、黒字の場合、より多く税制のメリットを受け
て寄付することができるようになります。
(2) 地方税の寄附金税制の仕組みができます。
これまでは、認定NPO法人に個人が寄付をしても、住民税の控除はありませ
んでした。これが、都道府県・市区町村の条例でできるようになります。
認定NPO法人の範囲などは、条例次第ですが、地方税の減免の仕組みがで
きたことは大きな改正です。
【今後の進みかた】
与党の税制改正大綱は、これから政府が法案化して、来年の1月(予定)の
通常国会に提出します。他の予算関連法案とセットで出されるので、他の税制
改正案と一括して、国会で議論されます。
通常は、3月末までに決議され、4月1日から施行されますが、ねじれ国会と
いう現状があり、また、選挙もウワサされているので、政治状況によっては、
若干、施行が延びるかもしれません。
また、民主党など野党も税制改正案を提案する見込みもあり、まだ、完全に
決着というわけではありません。
民主党も、NPO法人制度改正には、前向きなので、良くなることはあっても
悪くなることはないと思います。
今回の改正は、2006年の改正に続く、大きな要件緩和といえそうです。
私は、今回の改正を、極めて歓迎すべき改正だと考えています。
この改正を受けて、より多くの認定法人が誕生し、日本の寄付社会が発展
していくことになることを祈っています。
なお、認定NPO法人制度の改正の詳細は、NPOWEBのニュースをご覧ください。
【速報】認定要件の緩和実現、期間が5年に
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《2》シーズからのお知らせ
NPOアライアンスとNPO・IT推進協議会では、NPOの「ファンドレイジング(資金開拓)」
をキーワードに、複数のパイロットプロジェクトを進めています。その結果、「効果的に
プレゼンテーションを行い、支援者との双方向な関係を作るには?」、「エクセルを
使って名簿を適切に管理・利用し、支援者を増やすには?」など、ファンドレイジング
の基礎になる考え方を学びながら、ITツールを活用した数多くのノウハウを得ること
ができました。
今回は、これらの成果をより多くの皆さんと共有して、ファンドレイジングのための
IT活用ノウハウを提案します。また、参加者の皆さんとの意見交換を行い、支援者
との協力関係を構築するための考え方を深め、できる限り多くの皆様にNPOアライ
アンスに加わっていただきたいと考えています。
皆さまのご参加をお待ちしています。
■会場:
TKP六本木Pfaセンター会議室
東京都港区六本木6-7-6 Pfアカデミービル4階
(都営大江戸線・日比谷線六本木駅3番出口徒歩1分)
http://www.tkproppongi-bc.net/
■日時:
2007年12月19日(水)13時から17時(終了予定)(受付開始12時30分)
■参加費: 無料
お申し込みはこちらをご覧ください。
http://www.npoplus.jp/
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