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メルマガバックナンバー

2009年05月31日 20:44

No.033 『NPOの仕事とは』(2002/06/04配信)

バックナンバーの情報は配信当時の情報です。
現在では情報が変化している可能性があります。ご注意ください!

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シーズ=市民活動を支える制度をつくる会
■2002-06-04■
■No.033     NPOWEB Mail Magazine
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—事務局より—
 シーズのホームページ「NPOWEB」の1日あたりのアクセス数が1000件を超えるよう
になってきました。ホームページを開設して以来の悲願達成です。♪♪ \(^_^)/ ワーイ。
事務局一同、大喜びです。今後とも「NPOWEB」を、どうぞよろしくお願いします。
 6月5日に「NPO法とNPO支援税制の動き」を行います。今通常国会で、NPO法改正が
検討される予定ですが、国会情勢が不透明なこともあり、まだいつ改正されるのかが、不透
明な現状です。NPO支援税制の改正見込みとあわせて、最新状況を報告します。
 事前予約は不要です。ぜひお越し下さい。(S)

─◆INDEX◆───────────────────────────────
★シーズからのお知らせ!    「NPO法とNPO支援税制の動き」(東京都新宿区)ほか
★メルマガ・コラム       『NPOの仕事とは』(松原明)
★見逃せない!注目のニュース   同友会、認定要件の大幅緩和を ほか
★トクトクNPOサポート情報   日本財団 グレイトブリテン・ササカワ財団 ほか
───────────────────────────────────────

★☆★☆シーズからのお知らせ!★☆★☆

NPO Event ◆…………………………………………………………………………………
     シーズ勉強会 NPO法とNPO支援税制の動き
     〜改正をめぐる最新情報を報告する〜
……………………………………………………………………………………………………◆

日 時:6月5日(水)午後7:00〜9:00
場 所:東京ボランティア・市民活動センター 会議室AB 
    新宿区神楽河岸1-1 セントラルプラザ10階
    飯田橋駅(JR総武線・地下鉄東西線・地下鉄有楽町線・地下鉄南北線)下車すぐ
解 説:松原 明(シーズ=市民活動を支える制度をつくる会 事務局長)
定 員:80名(先着順)  ※予約は不要です。当日、直接会場へお越し下さい。
資料代:1,500円 (シーズ会員1,200円)
主 催:シーズ=市民活動を支える制度をつくる会

問い合わせは、
シーズ=市民活動を支える制度をつくる会
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂2-22 かつ田ビル3F
Tel: 03-5227-2008 Fax: 03-5227-2009
E-mail: npoweb@abelia.ocn.ne.jp
      
▽詳細はシーズホームページで!
http://www.npoweb.gr.jp/newsinfo.php3?newsid=613
お知らせコーナーにて紹介

★☆★☆メルマガ・コラム★☆★☆

『NPOの仕事とは』

▼NPOスタッフの憂鬱

 NPOの有給スタッフは、多かれ少なかれ心の奥に釈然としない思いを抱えながら働いて
いる。
 それは「給料をもらうこと」をどう考えればいいのかが分からないという悩みである。
 この悩みを生む背景には、NPOを取り巻く二つの誤解がある。
 一つ目の誤解は、お金儲けを目的としていない非営利の団体なのに、スタッフに給料を
払うのはおかしい、というものだ。
 職員に給料を払うことはつまり、職員個人個人のお金儲けとなり、お金儲けを目的とし
ていない「非営利」と矛盾するのではないか、ということらしい。
 NPOの理事でもこのような誤解を抱いている人は少なくない。
 「NPOなんだから、お金は関係者が持ち出しでがんばるのが本当なんでしょうが、続か
ないんです。」という悩みをよく聞く。
 NPOは慈善団体でボランティアの集まりだから、お金をもらってはいけないのでは、と
多くの人が考えている。
 二つ目の誤解は、有給スタッフと無給のボランティアと同じ仕事をしているのに、一方
は給料をもらい、もう一方は給料をもらわないのはおかしい、というものだ。
 たしかに、NPOの活動では、有給スタッフと無給のボランティアが肩を並べて仕事をす
ることが多い。ボランティアの人から「いいわね、あなたはお給料が出て。」と皮肉を言わ
れた有給スタッフもいる。
 これらの誤解の結果、多くのNPOで有給スタッフは肩身の狭い思いをしながら働いてい
る。
 「お金儲けのためではないから、なるだけ安い給料で我慢すべきなのだ」とか、「ボラ
ンティアとの違いを分かってもらうために、ボランティアではできないくらいに長時間、
過酷な仕事をしなければいけないのだ」とか、どこかそんな思いをいだきながら働いてい
る人は多い。

▼アムネスティに見る「NPOの仕事」

 一つ目の誤解は、組織と個人を混同していることに大きな原因があるといえる。
 組織(NPO)がお金儲け(利潤を生み分配すること)を目的としていないといっても、
継続的に活動していくためには、様々なコストがかかる。事務所費や通信費などがそうで
あるが、スタッフの給料も組織にとってはコストの一つだ。組織にとって、そのようなコ
ストを支払うことは当然のことである。
 たとえば、行政は営利を目的としていない組織であるが、しかし、職員には給料を払っ
ている。行政は非営利だから、スタッフは無給で仕事をせよなどといった議論は聞いたこ
とがない。NPOも同じだ。
 しかし、こういってもまだ釈然としない感じが残る人もいるだろう。
 それは、二つ目の問題、つまり有給スタッフとボランティアの区別をどう考えるのか。
また、NPOは、寄付者や会員などから善意の寄付で活動している場合も多いが、そのお金
から給料をもらうことはどうなのか、という問題が残っているからである。
 その背景には、NPOとはどういう仕組みの組織なのか、NPOの仕事とはどのような仕事
なのか、という基本的な考え方が確立されていないことに原因がある。
 このような点を考えるのに、国際的人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルの
仕組みが参考になる。
 アムネスティでは、世界規模で、政治的な思想のために投獄されている人たちの救援活動
をしている。まず、思想・信条の問題で、誰かがある国で投獄されたなら、アムネスティは、
その人を釈放してもらうよう政府に嘆願するハガキを送ってもらうよう世界中の会員などに
呼びかける。
 世界に約百万人の会員がいて、ボランティアでハガキを書く。その国際世論で、投獄され
た人の命や自由を守ろうという活動である。
 アムネスティの有給スタッフは、世界中の人権状況を常にウォッチし、事件が起これば調
査を行い、必要があれば世界中の会員・ボランティアにハガキ書きを要請する。
 このような専門的な活動に支えられて、世界中の会員・ボランティアは、ハガキを書いて
投函するという簡単な活動で、人権を守る活動に参加できるようになるわけだ。
 ここでは、有給スタッフは、ボランティアが少ない労力でよりよき活動ができるような仕
事をしているのである。

▼NPOの仕事の意義を確立しよう

 私は、NPOの仕事というのは、奇妙に聞こえるかもしれないが、「信託銀行」の仕事の
ようなものだと思っている。
 ボランティアや寄付者などの労力や寄付金などを預かり、それをボランティアや寄付者と
共有するミッション(目的)の達成のために活用(運用)する。
 どのような事業をすればいいのか。どうすれば、そのような労力や寄付金がより提供者が
望む結果を上手く達成できるようになるのか。ミッションをもとに、社会のニーズを調べ、
労力や寄付の最適の活用方法を企画し、寄付者やボランティアに提案し、支援を集め、活用
していく。
 それは、いうなれば人々の善意や社会変革への希望といった「社会的投資」の運用という
仕事だと言うことができるだろう。
 そこでは、分業や、専門的な知識も必要となってくる。
 当然、それは、自分の思いから労力を提供するボランティアとは別の仕事であり、社会に
胸をはって誇りうる仕事である。
 信託銀行に資産を預ければ、運用のために費用がかかるのが常識である。
 同様に、寄付金が適切に活用されていくためには、活用にかかる人件費などの経費がかか
るのは当たり前だ。
 この場合、NPOのスタッフに対しては、その活用している資源やその適切な活用方法に見
合った給料が支払われるべきだろう。
 もちろんまだまだ日本のNPOの活動がそこまで成熟していない面もある。
 払えるだけの資金も十分にない状況もある。さらに、NPOのうち、このような意識をもっ
て仕事をしている団体はまだまだ少ないこともある。
 しかし、NPOで働くということの意義を今こそきちんと議論すべきときなのではないだろ
うか。
(松原明)

「ガバナンス 2002年4月号」より一部加筆修正して転載
※「ガバナンス」は、(株)ぎょうせいが発行している自治体職員・NPOワーカーなどを
対象とした月刊誌です。松原は、『Visions of NPO』というタイトルで月一連載をしていま
す。「ガバナンス」についてのお問い合わせは、(株)ぎょうせい 03-5349-6666まで

★☆★☆見逃せない!注目のニュース★☆★☆

NPO News ◆……………………………………………………………………………………
     同友会、認定要件の大幅緩和を
……………………………………………………………………………………………………◆

 (社)経済同友会は、5月24日、税制の抜本改革に向けた提言を発表した。「NPO
等に対する寄付金控除制度についても、適用要件を大幅に緩和する」ことを求めている。

▽詳細はシーズホームページで!
http://www.npoweb.gr.jp/
ニュースコーナー中、6月3日のNEWSにて紹介

NPO News ◆……………………………………………………………………………………
     産構審NPO部会中間報告発表
……………………………………………………………………………………………………◆

 産業構造審議会NPO部会(経済産業省の諮問機関)は、5月14日に部会の「中間とり
まとめ」を発表した。NPOを「21世紀の経済社会において、新しい公益の担い手とし
て重要な役割を果たす」と位置づけている。また、NPOの国内生産額を6941億円と
推計している。

▽詳細はシーズホームページで!
http://www.npoweb.gr.jp/
ニュースコーナー中、5月30日のNEWSにて紹介

NPO News ◆……………………………………………………………………………………
     平成の税制改革でNPO税制も
……………………………………………………………………………………………………◆

 5月21日に開かれた経済財政諮問会議(議長・小泉純一郎首相)の税制改革の中間とり
まとめで、有識者議員から提案書「平成の税制改革」が提出された。「寄附やNPO法人、
公益法人に対する税制を見直す」と提案している。

▽詳細はシーズホームページで!
http://www.npoweb.gr.jp/
ニュースコーナー中、5月28日のNEWSにて紹介

NPO News ◆……………………………………………………………………………………
     NPOWEB、アクセス一日千件越す
……………………………………………………………………………………………………◆

 NPOWEBへのアクセス数が急増している。3月中は平日一日500〜700件だった
アクセス数が、5月に入って、平日一日平均1千件を超えている。

▽詳細はシーズホームページで!
http://www.npoweb.gr.jp/
ニュースコーナー中、5月24日のNEWSにて紹介

□■□■お知らせ□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
 シーズのホームページNPOWEBは現在、大幅リニューアル作業中のため、
一部機能を制限しております。ニュースや助成金といった主要な情報は通常通り
ご覧になることができます。皆さまには大変ご迷惑をお掛けしておりますが、
なにとぞご了承下さい。リニューアル後のNPOWEBにどうぞご期待下さい。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

★☆★☆トクトクNPOサポート情報★☆★☆

★5月27日、30日、6月3日、4日更新の助成金情報です。

●環境事業団地球環境基金 平成14年度地球環境基金助成金’特別募集’ (6月10日締切)
●青少年育成富山県民会議事務局(富山県厚生部児童青年家庭課内)
 とやま若者チャレンジ事業企画募集 (6月12日締切)
●富山県民海外派遣事業実行委員会(財団法人とやま国際センター内)
 平成14年度富山県民海外派遣事業派遣コース企画募集 (6月14日締切)
●(財)三谷市民文化振興財団 平成14年度助成団体募集 (6月20日締切) 
●板橋区総務課ボランティア・NPO係
 いたばしボランティア基金による支援事業 (7月5日締切)
●鳥取銀行ふるさと振興部 公益信託「とりぎん青い鳥基金」 (7月31日締切)
●日本財団 2002年度福祉車両助成 (7月31日締切)
●(財)大和証券ヘルス財団 第29回(平成14年度)調査研究助成 (7月31日締切)
●プルデンシャル生命保険株式会社 第6回プルデンシャル・ボランティア賞 (9月20日締切)
●グレイトブリテン・ササカワ財団 2002年秋期助成事業 (9月30日締切)
●鳥取銀行ふるさと振興部 公益信託「とりぎん青い鳥基金」 (2003年1月31日締切)

▽詳細はシーズホームページで!
http://www.npoweb.gr.jp/subsidy_list.php3
トップページの〆切間近の助成金情報とまだまだあります助成金等情報で紹介

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★シーズの活動は、C's会員の方々の会費と、皆様の寄付によって成り立っています。
お問い合わせは、シーズ事務局までお願いいたします。
   e-mail : npoweb@abelia.ocn.ne.jp
    TEL : 03-5227-2008
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NPOWEB Mail Magazineは、1月に2回〜3回ほどのペースで配信しています。
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