No.044 『寄付集めは支援者づくりと考えよう』(2003/02/10配信)
バックナンバーの情報は配信当時の情報です。
現在では情報が変化している可能性があります。ご注意ください!
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シーズ=市民活動を支える制度をつくる会
■2003-02-10■
■No.044 NPOWEB Mail Magazine
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祝☆┃1┃月┃2┃2┃日┃に┃6┃0┃0┃0┃0┃0┃件┃達┃成┃〜┃!┃★祝
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—事務局より—
2003年1月22日午前1時19分、シーズのホームページ「NPOWEB」のアクセス数が、
60万件を突破しました♪♪ \(^_^)/ バンザーイ。事務局一同、大喜びです。
60万件の達成が深夜だったためか、今回のキャンペーンのご応募は、4名様だけでした。
ありがとうございました。今後とも「NPOWEB」を、どうぞよろしくお願いします。(S)
政府の進めている「公益法人改革」の動きが急ピッチで進んでいます。NPO法人も公
益法人や中間法人と一緒にして、一つの「非営利法人」という法人にまとめてしまおうと
いうのが方向性のようです。政府のこのような動きに対し、NPO側がどう対応していくべ
きなのか、私たちも議論を急ぐ必要が出てきたようです。(M)
♪♪♪♪60万件ヒット記念キャンペーン・結果発表♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
シーズのホームページへのアクセス数が、60万件を達成しました。
シーズでは、60万件のアクセスを記念して「NPOWEB60万件ヒット記念キャンペーン」
を行いました。当選者の結果発表はホームページで行っています。
結果発表を見る?→ https://www.npoweb.jp/aboutcs/600000campaign.html
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★メルマガ・コラム 『寄付集めは支援者づくりと考えよう』(松原明)
★見逃せない!注目のニュース 新税制、認定の可能性は約2% ほか
★シーズからのお知らせ! 「市民活動(NPO)の事業・財源開発 ABC」(東京)
★トクトクNPOサポート情報 高木仁三郎市民科学基金 東京都公園協会 ほか
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★☆★☆メルマガ・コラム★☆★☆
『寄付集めは支援者づくりと考えよう』
▼今からのNPOはビジネスで?
「松原さん、今からはやはり料金をとる事業に力を入れていくことが、NPOが発展して
いく道ですよね?」
先日、シーズを訪れた新聞記者にこう問われた。
「料金をとる事業も大切ですが、寄付や会員集めも、もっと力を入れていく必要がありま
すよ。」
こう答えるとけげんそうに「でも、取材先のNPOなどは、みんな『寄付は日本では集ま
らない。これからは料金を取る事業だ』と言っていますが」と反論された。
たしかに、最近、NPOはどんどん料金(対価)を取る事業活動を行うようになってきて
いる。ビジネス活動とも言える内容で、本の出版や、行政からの委託事業、介護保険事業、
有料のセミナーや研修といった活動だ。
NPO法以前は、「NPOはボランティア団体なのだから、料金をとって活動をするなどと
いうことはおかしい」という社会的風潮があった。
それに対して、NPO法は、「非営利」という概念を明確にし、「料金(対価)をとって
活動していても、残った利益を分配しなければ非営利活動である」として、NPOが対価を
とる活動をすることは問題ないということを制度的に認知した。
このことの意義は、極めて大きかったのは事実である。
しかし、それが、「日本では寄付は集まらないから、NPOもビジネスしかない」とまでな
ってしまうと「ちょっと待って」と言いたくなる。
NPOが、対価を取る事業に過度に傾倒していくことは、決してNPOの発展にとってプラ
スとならないと思えるからだ。
▼寄付集めは支援者を作ること
理由はいろいろあるが、ここでは、二つのことを指摘しておきたい。
一つ目は、ビジネス(コストを上回る収入が期待できる事業)は、リスクが大きいとい
うことだ。
企業でさえ上手くいかないことがよくあるのに、ビジネスに慣れていないNPOがそうそ
う成功できるとは思えない。企業との競合という課題も出てくる。
たとえビジネスで成功できても、ビジネスばかりではNPOのミッション(目的)を追求
していく力が弱くなる危険性もある。
ビジネスでは、常に消費者や利用者のニーズに合わせてサービスを提供していくことが
肝要だ。消費者や利用者のニーズがNPOの目的と合わないとき、ビジネスに過度に依存し
ていると、NPOは生き残るためにミッションを犠牲にしてしまうかもしれない。行政から
の委託事業などではその危険性が常につきまとう。
二つ目は、NPOがビジネスに傾倒する結果、会員や寄付集めがおろそかになる危険性が
あるということだ。
会員や寄付者というのは、NPOにとって、単なる資金提供者という以上の存在である。
会員や寄付者は、NPOの取り組んでいる社会的課題に関心を寄せ、なんらかの貢献をし
たいと考えている人たちである。
NPOが取り組む問題とは、地域の福祉の向上や環境保全、難民の救援などといった一つ
のNPOではとても解決できないような問題ばかりである。また、地域での助け合いの力を
強くするといった課題は、人々の理解や協力がなければとても成果が見込めない。当然、
多くの人々との関係づくりが欠かせないわけだ。
会員や寄付集めというのは、その関係づくりの重要な要素である。NPOが、課題の解決
に取り組めば取り組むほど、多数のまた多様な人々の協力が必要となり、会員や寄付者が重
要な役割を担ってくれることになる。
▼寄付は文化の問題ではない
「そんなことを言われても日本では寄付は集まらない。それは、日本には寄付の文化がな
いからだ」と言われるかもしれないが、これは大きな間違いである。
私が知る限り、日本のNPOで最大級の事業規模を持っている団体の一つはワールド・
ビジョン・ジャパンという団体は、海外の途上国での開発協力を行っているが、その収入の
ほとんどは寄付金(年間10億円超)である。
また、任意団体だが、交通遺児の支援をしているあしなが育英会も、年間約20億円を寄付
金で集めている。
日本でも、寄付を集めている団体は実在するのだ。
「日本では寄付は集まらない」ことの要因は、「文化」以外のところにある。
先日、国際交流基金の助成事業で、米国にNPOの調査に行って来たが、ますますそのよう
な思いを強くして帰ってきた。
訪れたNPOの事務局長などと話をしていると、活動の成果をいかに寄付者に知らせるかと
いうことが、NPOの経営の大きなテーマであると言っていた。
寄付者が、いくら見返りを求めず寄付をするといっても、そもそもなんらかの意図をもっ
て寄付をするわけである。「故郷の自然環境を守りたい」「途上国の子どもたちの支援をし
たい」といった意図だ。
そのような意図がどう達成されたか、つまり寄付者のお金がどう有効に活用されたかとい
うことが、寄付者に伝わらなければ、寄付したことの価値は寄付者には決して確認されない。
寄付へのモチベーションも起こらないだろう。
また、寄付集めについて、よく「リコグニション(recognition:認知)」という言葉が
話されていた。寄付者を認め、寄付という行為を積極的に評価するということだ。
寄付者の名前をニュースレターに載せたり、表彰したり、特別なパーティに招いたり、
実にさまざまな手法を用いてリコグニションを行っている。
日本だって、お寺などでは、昔から寄付者の名前を柱に刻んだりして、認知してきている。
寄付者は、寄付による直接の利益を求めるわけではないが、寄付したことの「価値」を確
認したいのである。それは洋の東西を問わない。そのような寄付者の当然のニーズに、日本
のNPOの多くは、十分応えていない。
確かに、寄付集めというのは、日本ではまだまだ未発達であるし、社会的認知も少ない。
しかし、だからこそ、NPOが真剣に寄付集めの意義や方法について研究しチャレンジして
いくことが、NPOの発展のために、強く求められているのである。
(松原明)
「ガバナンス 2002年6月号」より一部加筆修正して転載
※「ガバナンス」は、(株)ぎょうせいが発行している自治体職員・NPOワーカーな
どを対象とした月刊誌です。松原は、『Visions of NPO』というタイトルで、月一回
連載をしています。
「ガバナンス」についてのお問い合わせは、(株)ぎょうせい 03-5349-6666まで
★☆★☆見逃せない!注目のニュース★☆★☆
NPO News ◆……………………………………………………………………………………
オンライン化法でNPO法改正
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行政手続オンライン化法が、昨日(2月3日)施行された。この法律により、NPO法の
申請手続きや情報開示がオンラインで行えることとなった。内閣府は、2003年度中に、
内閣府に提出する書類や、提出書類の縦覧・閲覧などをオンラインでできるようにした
いとしている。
▽詳細はシーズホームページで!
https://www.npoweb.jp/
ニュースコーナー中、2月4日のNEWSにて紹介
NPO News ◆……………………………………………………………………………………
公益法人を「非営利法人」に
……………………………………………………………………………………………………◆
政府の行革推進事務局が進めている「公益法人制度の抜本的改革」の概要が明らかに
なった。公益法人(社団法人・財団法人)と中間法人を一本化し、「非営利法人」とい
う新しい法人類型を設けるとしている。NPO法人については「この非営利法人制度の中
に発展的に解消される可能性が高い」としている。
▽詳細はシーズホームページで!
https://www.npoweb.jp/
ニュースコーナー中、1月31日のNEWSにて紹介
NPO News ◆……………………………………………………………………………………
新税制、認定の可能性は約2%
……………………………………………………………………………………………………◆
シーズの試算で、改正NPO支援税制のもとで認定の可能性が出てくるNPO法人は、
法人全体の2.0%程度になるという数字が明らかになった。これは、シーズが昨年夏、
実施したNPO法人実態調査で得たデータに、新しいNPO支援税制の要件をあてはめて
算出したもの。
▽詳細はシーズホームページで!
https://www.npoweb.jp/
ニュースコーナー中、1月23日のNEWSにて紹介
★☆★☆シーズからのお知らせ!★☆★☆
NPO Event ◆…………………………………………………………………………………
シーズ・NPOマネジメント研修
「市民活動(NPO)の事業・財源開発 ABC」
……………………………………………………………………………………………………◆
※まだ定員まで若干の余裕があります。ご参加お待ちしています。
第一回 2月12日(水)
「事業・財源開発の基礎I 事業戦略のポイント」
講師 松原 明・轟木洋子(シーズ)
第二回 2月14日(金)
「事業・財源開発の基礎II 財源開発のポイント」
講師 松原 明・轟木洋子(シーズ)
第三回 2月19日(水)
「NPOの事例から(1)『環境市民』から学ぶ」
講師 すぎもと育生氏(環境市民 代表理事)
コーディネーター 松原 明(シーズ)
第四回 2月21日(金)
「NPOの事例から(2)『難民支援協会』から学ぶ」
講師 筒井志保氏(難民支援協会 事務局長)
コーディネーター 松原 明(シーズ)
第五回 2月26日(水)
「NPOの事例から(3)『東京シューレ』から学ぶ」
講師 中村国生(東京シューレ 事務局長)
コーディネーター 松原 明(シーズ)
第六回 2月28日(金)
「事業・財源の開発の戦略 まとめ」(予定)
講師 松原 明・轟木洋子(シーズ)
時 間:各日程の午後7:00〜9:00
場 所:中野サンプラザ8階研修室1
(第2回目のみ『研修室2』での実施となります)
東京都中野区中野4−1−1(中野駅北口前)
定 員:70名(定員になり次第締め切ります)
※ただし、全回参加できる方を優先して受け付けます。
参加費:一講座 700円
全回参加の場合 3,600円(6回分合計)
主 催:シーズ=市民活動を支える制度をつくる会
問い合わせは、
シーズ=市民活動を支える制度をつくる会
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂2-22 かつ田ビル3F
Tel: 03-5227-2008 Fax: 03-5227-2009
E-mail: npoweb@abelia.ocn.ne.jp
▽詳細はシーズホームページで!
https://www.npoweb.jp/event_info.php3?article_id=919
お知らせコーナーにて紹介
★☆★☆トクトクNPOサポート情報★☆★☆
★1月20日、21日、24日、27日、28日、29日、30日、31日
2月3日、4日、5日、6日、7日、10日更新の助成金情報です。
●総務省
高度IT人材育成センター開設支援事業の募集 (2月12日締切)
●経済産業省
平成14年度「地球温暖化防止支援事業費補助金事業」に係る補助金交付先の公募
(追加公募)(2月12日締切)
●(財)自由時間デザイン協会 家族の夢 バカンス・プラン (2月14日締切)
●高木仁三郎市民科学基金 (特定非営利活動法人市民科学基金)
2002年度助成(再募集)国内の個人への研修奨励 (2月14日締切)
●委託者:高知県/受託者:四国銀行
公益信託こうちNPO地域社会づくりファンド (2月17日締切)
●(財)勤労者リフレッシュ事業振興財団勤労者ボランティアセンター
ワンモアライフ勤労者ボランティア賞 (2月20日締切)
●生活クラブ草の根市民基金運営委員会
草の根市民基金2003年度応募要項 (2月20日締切)
●(財)アイヌ文化振興・研究推進機構
平成15年度アイヌ文化に関する各種助成事業 (2月20日締切)
●エイボングループサポート事務局 2003年エイボングループサポート(2月25日締切)
●(社)横浜青年会議所 2003年度「横浜ひとづくり推進事業」助成金(2月28日締切)
●(財)東京都公園協会 第38回東京都公園協会賞 (2月28日締切)
●シャープ株式会社
太陽光発電を活用した住宅・建築およびプロダクトデザイン (2月28日締切)
●特定非営利活動法人ひろしまNPOセンター
ひろしまNPO活動奨励賞【環境編】 (3月3日締切)
●電気通信アクセス協議会
アクセシブルサイト・コンテスト (3月7日締切)
●南大阪地域大学コンソーシアム
『関西国際空港と関西の活性化』に関する提言募集 (3月7日締切)
●明治学院OB・OGボランティアネットワーク
明治学院OB・OGボランティアネットワーク設立記念学生ボランティア懸賞論文
(3月20日締切)
●アジレント・テクノロジー株式会社 ひらめき工房アジレント (3月20日締切)
●(財)ひょうご環境創造協会
平成15年度「ひょうご環境保全創造活動」支援助成金 (3月28日締切)
●(財)漁港漁村建設技術研究所
漁港漁村地域の振興、生活環境改善、漁場の整備造成等に係わる研究助成
(3月31日締切)
●郵政事業庁 国際ボランティア貯金の寄附金配分団体公募 (3月31日締切)
●生活協同組合ドゥコープ 2003年度ドゥコープ市民活動支援金(3月31日締切)
●(財)まちづくり市民財団 平成15年度まちづくり助成金 (3月31日締切)
●(財)カメイ社会教育振興財団
社会教育等生涯学習の振興に関する活動に対する助成 (3月31日締切)
●(財)カメイ社会教育振興財団 青少年の社会教育活動に対する助成 (3月31日締切)
●(財)カメイ社会教育振興財団 博物館に関する国際交流に対する助成 (3月31日締切)
●秋野豊ユーラシア基金 第5回秋野豊賞 (5月9日締切)
●(株)フェリシモ内 KOBE HYOGO 2005 事務局
KOBE HYOGO 2005 夢基金プロジェクト (5月31日締切)
●(財)安藤スポーツ・食文化振興財団
平成15年度自然体験活動支援事業「トム・ソーヤースクール企画コンテスト」
(6月10日締切)
●(財)新宿文化・国際交流財団 国際交流活動団体事業助成 (常時募集)
▽詳細はシーズホームページで!
https://www.npoweb.jp/subsidy_categ.php3
トップページの〆切間近の助成金情報とまだまだあります助成金等情報で紹介
★1月21日、27日、28日、2月7日更新のその他のNPO支援情報です。
●ユース・エンディング・ハンガー・ジャパン国内委員会
第2回 ハガキ De 国際協力 作文コンテスト (3月31日締切)
●グローバル・ヴィレッジ
エコ・メッセージ&デザインコンペ2003作品募集 (4月30日締切)
●(財)笹川医学医療研究財団
平成15年度ホスピスケアスタッフに対する海外研修助成募集要項 (10月31日締切)
▽詳細はシーズホームページで!
https://www.npoweb.jp
トップページのその他の支援情報にて紹介
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★シーズの活動は、C's会員の方々の会費と、皆様の寄付によって成り立っています。
お問い合わせは、シーズ事務局までお願いいたします。
e-mail : npoweb@abelia.ocn.ne.jp
TEL : 03-5227-2008
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