その他 : JICA、NGOへ会計経理・広報の専門家を派遣
独立行政法人国際協力機構(JICA)は、今年度も国際協力を行う日本のNGO向けに「NGO組織強化のためのアドバイザー派遣制度」を実施、申込を受付中。この制度は会計・経理と広報・支援者拡大など専門分野のアドバイザーを派遣し、組織強化のために必要な助言・指導を行うもの。募集期間は11月25日まで。
独立行政法人国際協力機構(以下、「JICA」)は、開発途上国などで国際協力を行う日本のNGO/NPOに対して、海外の活動現場での支援や様々な連携事業を行っている。
その一環として、JICAは昨年度に引き続き、今年度も「NGO組織強化のためのアドバイザー派遣制度」を実施。この制度の目的は、NGOが社会からの期待に応えてより良い活動をするために必要な、活動基盤整備を支援すること。
専門分野の知見をもったアドバイザーが、実際にNGOの日本国内の事務所を訪問して、組織強化のために必要な助言・指導を行うのが特長。一般的な集合研修などとは異なり、事務所を訪れての現場指導を受けられ、アドバイザーの質も高いため、制度を活用したNGO/NPOからの評価も良好のようだ。
平成19年度と20年度の2年度で、NPO法人はじめ社団法人・財団法人・任意団体など計35団体がこの制度を活用している。
今年度については「経理・会計」と「広報・支援者拡大」が対象分野となっており、この2分野に関するアドバイザーが派遣される。
派遣の方法は、JICAに事前登録している団体から選ぶ「JICA登録型」と、NGO側でアドバイザー候補者を推薦する「NGO推薦型」の2種類がある。
JICA登録型の場合は、下記の分野別登録団体の専門家が派遣される。
【経理・会計】特定非営利活動法人(NPO法人)NPO事業サポートセンター
指導内容:NPO/NGO会計の初級・中級指導や会計業務フローの見直し、会計業務マニュアルの作成、認定NPO法人格等取得に向けた準備のための指導など
【広報・支援者拡大】株式会社happy communications
指導内容: 広報コンセプト・ツール見直しや広報計画の策定、支援者拡大計画・手法に関する指導など
NGO推薦型の場合は、NGO/NPOが適任と思われるアドバイザーを推薦して、申し込むことが可能となっている。
対象となる団体は、国際協力を主たる活動とし、日本国内に拠点を有するNGO。または、国際協力NGOを主たる対象とする地域のネットワーク型NGO。
派遣期間は、最大20日間(延べ日数)。平成22年(2010年)2月末までに全ての指導を終わらせなければならない。アドバイザー派遣に必要な業務人件費と交通費の実費をJICAが負担。それ以外の指導に必要な経費(アドバイザーの提言を実現化するために必要な経費を含む)については申請団体側の負担となる。
対象団体の募集は、6月15日から11月25日まで。
「NGO組織強化のためのアドバイザー派遣制度」の詳細、応募方法などは、JICAサイト内、下記ページを参照。http://www.jica.go.jp/hiroba/ngonpo/ngo_jica/support_adviser.html
昨年度までの派遣実績は、下記ページを参照。
http://www.jica.go.jp/hiroba/ngonpo/ngo_jica/records.html