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2009年09月30日 22:00

その他 : 新政府税調発足、税制改正議論が再スタート

 9月29日、政府は新しい政府税制調査会の設置を閣議決定した。平成22年度税制改正に向けた議論が再スタートした。民主党などがマニフェストで公約した認定NPO法人制度の見直しや寄付税制拡充の行方が注目される。

 

 従来、自民党政権下では税制改正の議論は複線的で複雑なものであった。内閣府内の政府税制調査会と与党税制調査会の2つが存在。有識者らで構成されていた政府税制調査会が中長期的な税制の議論を担当。

実質的な改正内容は、与党自民党内の税制調査会各部会が各省庁や業界関係者などからの要望を受けながら議論。各部会・総会での議論を受けながら、最終的な意思決定については、インナーと呼ばれていた幹部が握ってきた。税制改正の過程は不透明で、外部の者には分かりづらくなっていた。

今回の新しい政府税制調査会(新政府税調)は、従来の政府税制調査会と民主党税制調査会を統合する形で、内閣府内に設置。

新政府税調メンバーは財務省と総務省の大臣・副大臣・政務官、各省庁の副大臣など国会議員で構成。会長には藤井裕久財務大臣、会長代行には原口一博総務大臣と菅直人国家戦略担当大臣が就任する。

税調本体の下には、「企画委員会」が設けられ、運営方針の議論などを担う。企画委員会の委員長には峰崎直樹財務副大臣、委員長代理には渡辺周総務副大臣が就任。

新政府税調での議論は原則として公開で行われていく予定。

従来は与党税制調査会が行ってきた各省庁からの税制改正要望について議論し、改正内容を決定する他、民主党がマニフェスト(政権公約)で公約した「租税特別措置(租特)」を見直して、簡素化することも重要なテーマとなる。

租税特別措置には所得税や法人税などの優遇税制が300近く存在、内容は大変複雑となっている。特定業界への既得利権化しているとの批判もあることから、民主党は租特を仕分けし必要性の低い一部は廃止する方針だ。

現在、認定NPO法人制度は租税特別措置法により定められており、租特に含まれるので、租特見直しの観点から議論の対象となる見込み。

認定NPO法人制度の見直しについては、民主党などが別途マニフェストで公約している。認定要件の緩和や認定手続きの簡素化、審査期間の短縮などが改正の方向性となる。寄付税制の拡充も公約。所得税の寄附金控除において、新たに税額控除制度を創設し、現行の所得控除制度との選択制を導入する方向だ。

参考ニュース 「民主党、認定NPO法人制度改正を公約に」 (2009/07/31)
/2009/07/その他-民主党、認定npo法人制度改正を公約に/

新政府税調は10月初旬に初会合を開催。週に2回のペースで議論を進めていくとのこと。

前政権下で8月末に提出された各省庁の税制改正要望は白紙に戻された上で、来年度予算の概算要求と併せて、10月15日までに新政府税調へ提出される。その後は年内の予算編成を目指し、税制改正も同時並行で議論される。

NPO支援センターの全国ネットワークで、NPO法人関連の税制改正に取り組んでいる「NPO/NGOに関する税・法人制度改革連絡会(連絡会)」は新政権向けの新しい税制改正要望書を作成し、認定NPO法人制度や寄付税制に関して提言・要望活動を行っていく。

新しい政府税制調査会(新政府税調)については、下記、内閣府発表を参照(PDFファイル)。
http://www.cao.go.jp/zeicho/pdf/0929zeicho.pdf

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