「とことん聞きます、みんなの意見」緊急集会!NPO会計基準策定プロジェクトキャラバンin関西
「とことん聞きます、みんなの意見」緊急集会!NPO会計基準策定プロジェクトキャラバンin関西
11月27日、大阪・NPOプラザにおいて、(福)大阪ボランティア協会・NPO法人会計基準策定協議会主催、NPO会計支援センター、(特)大阪NPOセンター、(特)関西国際交流団体協議会、(特)きょうとNPOセンター、(特)シーズ加古川、(特)市民活動センター神戸、(特)奈良NPOセンター、(特)大和まほろばNPOセンター協力のもと、
「とことん聞きます、みんなの意見」緊急集会!NPO会計基準策定プロジェクトキャラバンin関西が行われました。
関西では、世話団体の大阪ボランティア協会が事務局となり協議会の関西メンバー組織と協力して、NPO法人会計基準に関する中間報告会を開催しました。63名の方がご参加くださいました。
去る11月14日に発表したNPO法人会計基準に関する「中間報告」の説明をNPO法人会計基準策定委員長の江田實さんからいただき、それに対して、専門員のNPO会計支援センターからの荻野俊子さんから計算書体系に関する意見報告がなされました。
その後、二人の発題を受けて、各参加者の思いや実情をできるだけ出しやすいように6つの班に分かれてのグループディスカッションを開催。結果、活発な意見交換が行われました。
<計算書類体系に関すること>
●損益型の活動計算書という形は一つのあり方だと思う。名称は要検討。
●収支計算よりコスト計算が大切ではないか。
●収支も残す、選択制もありではないか。
●損益ベースで実務を進めるNPOと収支ベースのNPOとどちらもあり、合意に到達するかどうか。
●法定されている以上、財産目録は存続だろう。
●発生主義と現金主義の選択制を入れたほうがいいのではないか。
●結果的には損益型の方が実務は楽になる。どうすると楽になるかを伝える必要あり。
●固定資産支出の問題をどう考えるか。
●税務会計との絡みはどうなるのか。
●小規模対応を考える場合指標がいるのでは。例外を多く作りすぎると逆に煩雑に。
<各論>
●使途指定寄付は、負債概念を広げるのもありなのでは。
●NPOならでは視点が網羅されているは良い。
●ボランティア計上は水増し的な会計にならないか。議論が必要。
●事業費・管理費の区分の問題は、按分をどこまでNPOが取り組めるかも含めて高度。
●評価額の算定方法に現場はついていけるか。
<その他>
●そもそも市民による報告へのモニターはできているのか?
●会計基準ですべてを表すのは無理。
●会計報告書だけでなく事業報告書も連動して活用すべきだ。
●所轄庁の反応はどうなるか。基準があだになり、より強い介入などは懸念されないか。
●所轄庁の介入から守ってくれるような会計基準が欲しい。
今回の報告会は、NPOだけでなく、NPO支援センター、会計専門家、所轄庁担当者、他、学生や経営コンサルの方など様々な立場でNPOに関わり、支援している方々にご参集いただきました。
それぞれの現場が抱える実務課題を共有しながら、基準が持つべき意味や実務への影響などを分かちあう機会にもあり、会計基準のあるべき姿に対して意見交換した以上に、NPO法制度そのものやNPOの運営の今後の在り様などを考える機会にもなったように思います。
※この記事は、大阪ボランティア協会・水谷綾氏作成の報告書を編集して掲載しています。