English Page

ファンドレイジングのノウハウ

2009年12月28日 16:57

Step.7 感謝と報告

ファンドレイジング基礎知識
Step.7 感謝と報告

寄付をくださった方に対しては、お礼を差し上げるのは最低限のマナーです。寄付者にしてみれば、「自分の活動が役に立ったんだな」「感謝している人がいるんだな」と実感したいのです。感謝の気持ちをきちんと伝えるように心がけましょう。

また、支援者からの信頼や満足を高めるために不可欠なのが、「報告」。寄付したお金が、きちんと有効に使われたのか、寄付者は知りたいと願っています。

●7回のお礼
米国のファンドレイジング研究者の間では「寄付から次の寄付までの間に、7回お礼を言え」ということが言われています。ただし、7回同じように「サンキュー」と言う意味ではもちろんありません。「寄付してよかった」という満足感、「私は人の役に立てた」という貢献体験を、手を変え品を変えつつ、寄付者に与えるという意味です。

では、どんなことをすればいいのでしょうか。いくつか例を挙げてみたいと思います。

まず寄付を受け取ったら、領収書を送るという手段が考えられます。この領収書に、寄付に関する「約束」を再度提示しておくとよいでしょう。

プログラムが動き出したら、途中経過の報告が重要です。その時も、またお礼のチャンスです。

また、個別に電話して「ありがとう」と伝えるのもひとつです。寄付者から見れば「自分はわざわざ電話してもらえる存在なんだ」と実感します。「承認」という欲求が満たされ、満足感が増します。

「承認」という側面で言えば、NPOのニュースレターの中でプログラムを特集して寄付者の名前を紹介したり、イベントに招待したりすることも非常に有効でしょう。蓄積された寄付者情報をもとに、誕生日に「バースデーカード」を贈ったりすることも効果的です。

●信頼感を高める「約束」と「答え」
信頼度向上を達成するためには、寄付してもらう段階での、適切な「約束」が不可欠。また、この約束に対する「答え」を報告の中で提示することが必要です。

寄付を介しての、NPOと寄付者の「約束」とは何でしょうか?

まず「寄付の使いみち」が挙げられます。寄付を「何に使うのか」「何には使わないのか」という約束です。ほかにも、プログラムの履行期限や見込まれる成果などが考えられます。

こうした「約束」を、寄付を受ける際に明文化し、寄付者に提示しておくことが肝心です。そしてその「約束」に対する「答え」を正直に、報告とお礼の中で伝えるわけです。

約束を尊重し、約束に正直なNPOは信頼されます。

ここで注意すべき点がひとつあります。「約束」は諸刃の剣だということです。「約束」が不十分だったり、NPO側が「約束」について不誠実な態度をとったりすると、信頼感は失われてしまいます。

寄付はお金がからむため、ちょっとしたことが不信を招きます。そうならないよう、明確でわかりやすく、過不足のない「約束」を事前にしておくこと。特に「金額が足りず、プログラムが実施できなくなったときどうするか」「余ったときにどうするか」に注意を払いましょう。そしてそれにきちんと「答えること」が大切なのです。

ページ上部へ戻る

MAILMAGAZINE

NPOに関する政策・制度の最新情報、セミナー・イベント情報など月数回配信しています。 NPO法人セイエンのメールマガジン登録ご希望の方はこちらから

contact

特定非営利活動法人
セイエン/シーズ・市民活動を支える制度をつくる会(清算手続中)

〒108-0014
東京都港区芝四丁目7番1号 西山ビル4階
※2021年4月1日より、新住所へ移転しました。シェアオフィスでスタッフは常駐していません。ご連絡は電話・メール等でお願いいたします。2022年4月よりFAX番号が変更になりました。

TEL:03-5439-4021
FAX:03-4243-3083
E-mail:npoweb@abelia.ocn.ne.jp
ホームページ:http://www.npoweb.jp/

事務所地図・交通アクセス

  • 東京都「認定NPO法人取得サポート」
  • NPO法改正&新寄付税率
  • 震災支援情報
  • 認定NPO法人になるための運営指南