その他 : 「公益認定等委員会」の委員大幅入れ替えへ
3月26日、参議院本会議で、政府提出の内閣府「公益認定等委員会」委員の人事案件が上程され、政府案通り同意された。第1期委員7名の内、池田守男委員長・雨宮孝子氏・出口正之氏は再任。他4名が入れ替わる大幅な改選となった。第2期となる新委員の任期は4月1日から3年間。
2008年12月の公益法人制度改革3法施行後、従来の社団法人・財団法人(旧公益法人)は、法律上は「特例民法法人(名称は変更の必要なし)」となり、移行期間の5年間以内(2013年11月末まで))に公益社団・財団法人か一般社団・財団法人どちらかに移行しなければ、解散となる。
移行に際しては、公益認定等委員会など第三者機関による判断に基づいた行政庁の認定(移行認定)・認可(移行認可)が必要。
一般社団・財団法人も、公益認定等委員会など第三者機関による判断に基づいた行政庁の認定(公益認定)により、公益社団・財団法人となる。
今回、委員の改選が行われた公益認定等委員会とは、2つ以上の都道府県に事務所を設けたり、事業を行ったりする旧公益法人の移行認定・移行認可や一般社団・財団法人の公益認定を担当する内閣府の第三者機関。内閣総理大臣から諮問を受け、公益性の判定を行い答申する他、新公益法人への立入検査など監督も行う。
2009年3月13日に全国の第三者機関に先駆けて、初となる答申を行っている。
参考ニュース「公益認定等委員会が公益認定で初の答申」(200/04/25)
/2009/03/その他-公益認定等委員会が公益認定で初の答申/
平成19年(2007年)4月1日に設置され、下記、民間有識者7名から構成。
委員長は、株式会社資生堂相談役の池田守男氏が務めている。7名の委員の内、現在常勤が3名(当初は2名)。
[委員長]
池田 守男氏(株式会社資生堂相談役)
[委員長代理]
佐竹 正幸氏(元 日本公認会計士協会常務理事)(常勤)
雨宮 孝子氏(元 明治学院大学大学院法務職研究科教授)(常勤)
大内 俊身氏(元 東京高等裁判所民事部総括判事)(常勤)
袖井 孝子氏(お茶の水女子大学名誉教授)
出口 正之氏(国立民族学博物館教授)
水野 忠恒氏(一橋大学大学院法学研究科教授)
参考ニュース「『公益認定等委員会』の委員決定」
/2007/02/行政-「公益認定等委員会」の委員決定/
現在の第1期委員の任期が平成22年(2010年)3月末までのため、次期委員の選任が必要となっていた。移行の遅れが指摘される現状や政権交代後の政府関連公益法人への対応などから、次期委員の人選が注目されていた。
今回、国会に提出され、同意された人事案は、下記の通り。第1期委員7名の内、池田守男委員長・雨宮孝子氏・出口正之氏は再任だが、他4名が入れ替わる大幅な改選となる。前期と比較して、昨年の行政刷新会議「事業仕分け」で仕分け人として活躍した海東氏が新任されたのが注目だ。第2期委員の任期は平成22年(2010年)4月1日から平成25年(2013年)3月31日までの3年間。
池田 守男氏【再任】
堀 裕氏(弁護士・千葉大学理事)
北地 達明氏(公認会計士・有限責任監査法人トーマツ パートナー)
時枝(雨宮) 孝子氏【再任】
門野 泉氏(清泉女子大学文学部教授・東京財団理事)
出口 正之氏【再任】
海東 英和氏(元滋賀県高島市長/新旭町長・滋賀県道路協会理事・びわ湖ホール評議員など)
今後の3年間は、移行認定・認可の急増が見込まれるため、新委員の負担も増大する。現在、常勤の委員は3名となっているが、規則上は4名まで常勤とできるので、常勤委員増員が図られると思われる。
今回の公益認定等委員会に関する人事案件については、参議院サイト内、下記ページを参照。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/174/meisai/m17421174007.htm