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その他ニュース

2010年12月13日 20:00

その他 : 「新しい公共」専門調査会が初会合を開催

12月8日、「新しい公共」推進会議の下に設けられた「政府と市民セクター等との公契約等のあり方等に関する専門調査会」が初会合を開催した。シーズから副代表理事の松原がメンバーとして参加。今後、行政とNPOの関係などについて検討を行い、来春には提言をまとめる予定。

「政府と市民セクター等との公契約等のあり方等に関する専門調査会(専門調査会)」は、政府の「新しい公共」推進会議の下に設けられた組織。

親会議体である「新しい公共」推進会議は、今年1月から6月に開催され、「新しい公共宣言」をまとめた「新しい公共」円卓会議の後継となる組織。後継組織の設置は、新しい公共宣言でも述べられており、推進会議がこれを担うこととなった。

参考ニュース「「新しい公共」宣言公表、鳩山首相が署名」(2010/06/14)
/2010/06/その他-「新しい公共」宣言公表、鳩山首相が署/

10月27日に初会合を開催し、まず平成23年度の税制改正と予算編成をテーマに意見交換を行った。11月12日には、寄付税制改正の早期実現などを求める「政府の取組に対する「新しい公共」推進会議からの提案」をまとめ、政府へ提出している。

参考ニュース「「新しい公共」推進会議が初会合、税制も議論へ」(2010/10/28)
/2010/10/その他-「新しい公共」推進会議が初会合、税制/

参考ニュース「「新しい公共」推進会議、寄付税制・予算の提案」(2010/11/19)
/2010/11/その他-「新しい公共」推進会議、寄付税制・予/

今回の専門調査会設置は、推進会議の根拠となる総理大臣決定の下記事項を受けたもの。
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「新しい公共」推進会議の開催について
平成22年10月22日
内閣総理大臣決定

4 専門調査会
会議は、専門の事項を調査させるため必要があるときは、専門調査会を開催することができる。専門調査会の構成員は、座長が指名する。
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メンバーは、NPO関係者や学識経験者、行政職員、専門家など10名。NPO関係者では、NPO法人フローレンス代表理事の駒崎弘樹氏やNPO法人みたか市民協働ネットワーク理事で、市民討議会推進ネットワーク代表の吉田純夫氏が参加。また、シーズ・市民活動を支える制度をつくる会副代表理事の松原明も参加している。
座長には、早稲田大学大学院公共経営研究科教授の稲継裕昭氏が就任した。

8日の初会合では、冒頭、政府税制調査会との合間をぬって、逢坂誠二総務大臣政務官(「新しい公共」担当)が挨拶、専門調査会への期待を語った。続いて、専門調査会の位置付けやスケジュールなどについて、事務局から説明があった後、専門調査会で検討を行う論点について議論が行われた。


(12/8 挨拶する逢坂総務大臣政務官)

概ね、配布資料で挙げられた、下記、行政とNPO等との関係などについて、検討を行う方向が確認された他、駒崎氏から提案のあった「休眠口座基金の創設」についても、推進会議での提案を経て、検討を行う方向となった。

(1)「新しい公共」と行政の関係のあり方
「日本版コンパクト」や「フルコストリカバリー原則」などを検討

(2)「新しい公共」を支える法人制度のあり方
「社会的企業」などを踏まえた法人制度を検討

(3)NPO等の活動基盤整備を通じた透明性・信頼性向上の仕組みのあり方
認定NPO法人制度や寄付税制改正を踏まえたNPOの情報公開の仕組みなどを検討

いずれの項目についても、来春4月頃の提言とりまとめに向けて、調査・検討を行っていく見込み。かなり駆け足のスケジュールとなる。

この内、「(3)NPO等の活動基盤整備を通じた透明性・信頼性向上の仕組みのあり方 」については、専門調査会内に、さらにワーキング・グループが設置されることとなった。

今回の「政府と市民セクター等との公契約等のあり方等に関する専門調査会」については、内閣府サイト内、「新しい公共」推進会議ページの左下コーナーを参照。
推進会議同様に、会議資料の入手や会議動画の閲覧が可能。
http://www5.cao.go.jp/npc/suishin.html

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政府と市民セクター等との公契約等のあり方等に関する専門調査会構成員

市原 兼久:愛知県県民生活部社会活動推進課主幹
稲継 裕昭:早稲田大学大学院公共経営研究科教授
井上 英之:慶應義塾大学大学院メディア・政策科特別招聘准教授、ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京 代表
岩永 幸三:佐賀県監査委員事務局副監査監
駒崎 弘樹:特定非営利活動法人フローレンス代表理事
塚本 一郎:明治大学経営学部公共経営学科教授
濱口 博史:弁護士
松原 明:特定非営利活動法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会副代表理事
横石 知二:株式会社いろどり代表取締役社長
吉田 純夫:市民討議会推進ネットワーク代表、NPO法人みたか市民協働ネットワーク理事

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政府と市民セクター等との公契約等のあり方等に関する専門調査会の進め方について(案)

1.検討事項
(1)「新しい公共」と行政の関係のあり方
(2)「新しい公共」を支える法人制度のあり方
(3)NPO等の活動基盤整備を通じた透明性・信頼性向上の仕組みのあり方

2.各検討事項の課題と目的・進め方
(1)「新しい公共」と行政の関係のあり方
【課題と目的】
官が独占してきた領域を「新しい公共」に開くとともに、従来型の上下関係とは異なる関係を構築するため、「新しい公共」と行政の役割分担や連携のあり方など「新しい公共」と行政の関係のあり方についての基本的考え方を整理する。

基本的考え方を踏まえ、「国や自治体による、従来型の補助金ではない新しい発想による事業活動支援スキームの導入」(「新しい公共」宣言)など「新しい公共」の担い手と行政の連携の方策や、行政と市民セクター等との相互交流の促進、住民同士の支え合いのネットワークづくりへの支援等について検討する。
(例)
・「新しい公共」円卓会議で議論された「日本版コンパクト」
・行政サービスの実施者ではなく、「発注者」という役割を行政が果たすための協働スキーム
・NPO等に対する安い対価の押し付けを避けるための「フルコストリカバリー原則」 等

【進め方】
専門調査会において、内外の事例等についての調査やヒアリング等をもとに論点整理や対応の方向性について検討を進め、平成 23 年 1 月以降、「新しい公共」推進会議に報告する。検討結果を踏まえて、日本版コンパクト等ついての提案をとりまとめ、「新しい公共」推進会議が平成23年度前半を目途に行う提案に活用する。

(2)「新しい公共」を支える法人制度のあり方
【課題と目的】
社会的課題を解決するためにビジネスの手法を適用して活動する事業体(いわゆる「社会的企業」)など「新しい公共」の担い手の特性を生かすため、既存の法人制度との整合性に配慮しつつ、新たな法人制度を設置する場合のメリットなど「新しい公共」を支える法人制度について幅広く検討する。

【進め方】
平成 22 年度内は内外の事例等について委託調査等を行い、その結果も踏まえ、平成23年4月以降、「新しい公共」推進会議委員を含め、専門調査会委員においてヒアリング等を実施し、検討を進める。

(3)NPO等の活動基盤整備を通じた透明性・信頼性向上の仕組みのあり方
【課題と目的】
平成 23 年度税制改正で実現を目指す寄附税制の見直しと併せて、税制優遇を受ける認定NPO法人等が情報開示・発信を通じて透明性や市民からの信頼性を高めるとともに、市民が寄附の対象となる団体を選択するための情報が提供されることが重要となる。
次に掲げる事項等について検討を行い、NPO等の活動基盤整備を通じた透明性・信頼性向上の仕組みの具体案をとりまとめる。

・寄附の対象となる団体を選択する際に市民が求める情報
・寄附サイト運営者等のNPO等評価団体、NPO等への助成団体、行政が必要とする情報
・国、都道府県、中間支援組織・NPO等評価団体等の間の役割分担
・上記を踏まえた情報開示フォーマットやデータベースの仕組み
・情報開示や会計基準導入を促進するための方策 等

【進め方】
専門調査会の下でワーキング・グループを開催し、情報開示の基準や仕組み作りに関心のある主なNPO・NPO支援組織、研究者等による議論を進め、平成 23 年 3 月末までに、基本的要件についてのコンセンサスを形成するとともに、仕組みについて提案をとりまとめ、専門調査会、「新しい公共」推進会議に報告する。

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