その他 : タイガーマスク現象、全国各地に広がる
1月、匿名(「伊達直人」名義)で、児童福祉施設などにランドセルや玩具、現金などを寄付する「タイガーマスク現象(運動)」が全国各地に広がった。1月中旬時点で、確認されている限りでも寄付は全都道府県で1000件を超えるまでに波及。寄付者の名義である「伊達直人」が、梶原一騎氏原作の漫画「タイガーマスク」に登場する人物名だったことから、「タイガーマスク現象・運動」と呼ばれる。
この現象は、2010年12月25日、群馬県中央児童相談所へランドセルが届けられたことがきっかけと言われる。これに続く寄付がマスメディアで連日大きく取り上げられ、1月に入ってから、各地の児童福祉関連施設へ「伊達直人」名義での寄付が相次いだ。民間側では、連動する形で基金の設置やマッチング支援などの動きもあった。
タイガーマスク現象は、物品や金銭の寄付による直接的な支援はもちろんのこと、今まで注目されることが少なかった児童福祉施設に光を当てた点も大きい。実名ではないが、完全な匿名でもない、「伊達直人」の名前を借りた寄付の爆発的な広がりは、日本の寄附文化を考える上で非常に示唆的と言える。