Q10「これからのNPOや新しい社会はどうなるんですか?」
1994年のシーズ発足当時に比べたらNPO活動は市民権を得て、市民活動も格段に活発になりました。ですがこれにともなって、資金獲得や人材確保、NPO法人への信頼性など多くの課題が生まれています。
制度を運用しながら問題点を明らかにし、さらなる改善に向けて取り組んでいく。こうして制度を進化させ続けていくことが、市民活動を日本に根づかせていく上で欠かせません。
制度は社会をデザインするためのツールです。社会を変化させたいと思った時、法律や制度をデザインすることで人々の行為を変えていくことができます。NPO法も寄付税制も、人と人が新しいカタチで協力を生み出すための道具です。道具を使うことで人は新しい能力を獲得し、社会と未来に対して革新されたヴィジョンを得ることができるのです。
私たち一人ひとりが法律や政治、社会に対して当事者になり「変えていく事が
できるんだ!」という自信をもつこと。そしてNPO活動への参加や寄付などを通じた、社会を良くする活動への参加を「ごく普通のこと」として社会に根付かせていくこと。こうした取り組みによって、日本は少しずつ良い方向に向けて前進していくことでしょう。