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NPO法改正 & 新寄付税制

2011年07月20日 09:00

CSRからCSVへ!企業が社会に影響力を持つために、​必要なマインドとは?ー藤沢烈氏インタビュー

 

3.11以降、多くの企業が復興支援活動を始め、CSR(企業の社会的責任)の存在感が一層増してきた今日。支援される側であるNPOと企業との関係も、徐々に変化してきました。新しい時代において、企業がその存在価値を十分に発揮し、より意義ある支援活動を行うには?真にグローバルな企業であるためには、どのように自身を変革すべきなのか?企業の社会貢献活動部門が知っておくべき変化を、藤沢烈さんにお伺いしました。

復興支援で変化が見られた、企業の社会貢献活動観

—現在藤沢さんが行っている復興支援活動を教えて下さい。

震災後、コンサルティングファームである自社内に、災害支援チームを設立し、現地調査に基づいて復興支援に取り組むNPOと、支援者である企業や財団のマッチングを行っています。

リサーチと分析を通じて、より効果的な震災復興プロジェクトの創出に取り組んでいます。

—なぜ、震災復興支援に、コンサルティングが必要なのでしょうか?

これまでの震災被害に比べ、広範囲に渡る点、また被害が入り組んでいる点で、今回の震災は様相が異なります。たとえば岩手や宮城は復興が課題ですが、福島はいまだに被害が継続しています。
メディアは被災地を一面的にとらえがちですから、NPOも企業も被災現場をつかみにくい問題があります。そのため私たちは、被災地を俯瞰的に見渡して、現場の情報を収集、分析した上で、どのような支援を行えば東北全体の復興に効果的なのかを割り出し、財団や企業に提言してきました。

現在は被災地を、2年くらいかけて持続的に支援することが求められています。長期的で、かつ、被災者の自立を妨げないような支援活動が求められます。

—自立を妨げない支援というのは?

支援したいからと言って物資をやみくもに送っても、却って被災者の自立を妨げる可能性もあります。それよりも、住居探しを手伝うとか、雇用を創出するとか、長期的に有効な支援をする必要がある。スピーディに情報を出すというより、支援の枠組みを行政や企業と協力しながら創りあげる、といったことに重点が置いています。

―震災支援活動で、目立った成果をあげていた企業はありますか?

ヤマト運輸さんが今回の震災支援の企業MVPでしょうね。ヤマト運輸さんは、震災直後から物資の輸送に尽力していた。被害が甚大だったため、行政がフォローしきれずに孤立した被災者が多い中、5百人のヤマト運輸の運送・配達チームが活躍しました。そのお陰で命が救われた方も、少なくないと思います。
また、ローソンさんも、震災直後、東日本のすべての店舗がからっぽになるくらい、被災地に物資を送っていました。企業の利益を削ってまで、社会にコミットしたんです。この2例以外にも、NPOや市民団体と意欲的に付き合おうという気持ちが、企業間でも高まっていることを感じます。

―NPO側だけでなく、それを支援する企業側にも変化が見られたのでしょうか?

今回の震災では、単にお金を出してNPOを支援するだけでなく、企業みずからも支援する姿勢が目立ちました。NPOの存在が広く社会に認知され始めたからこそ、企業も自らの役割に気づいたのではないでしょうか。

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