ファンドレイジング行動基準ガイドライン案への意見募集
NPO法人日本ファンドレイジング協会(JFRA)(東京都 代表理事:堀田力)は、ファンドレイジングを行う団体・個人が守るべくルールを具体的にまとめた「ファンドレイジング行動基準ガイドライン(案)」への意見を募集している。募集期間は来年1月16日まで。
「ファンドレイジング(Fundraising)」とは、寄付を集めるなどして、民間非営利組織(NPO)が資金を開拓・調達していく活動のこと。定訳はまだ定まっていないが、「資金開拓」や「資金調達」と訳される。
同様の単語として、「ファンドレイズ(Fundraise)」があり、ファンドレイジングを担当する者を「ファンドレイザー(Fundraiser)」と呼ぶ。日本ではまだ馴染みの薄い単語や概念だが、日本ファンドレイジング協会の活躍もあり、徐々に浸透している。
こうした中で協会は、昨年2月に、NPOがファンドレイジング業務を行う際に、団体及び個人が守るべきルールとして、7つの行動原則と個人・団体合わせて11の行動規範からなる「ファンドレイジング行動基準」を策定した。
行動原則では、法令遵守や誠実な行動、ミッションに即した行動などを規定。行動規範では、寄付金使途の説明や情報保護、寄付者への定期的な報告などが盛り込まれている。また、特徴的な項目として、「組織運営やファンドレイジング業務に、適正な運営コストが必要であることへの理解を広める。」があり、組織維持や寄付集めにも一定のコストがかかることに支援者の理解を求めていくことが述べられている。
今回協会は、この行動基準を具体的に分かりやすく説明するためガイドライン案を策定し、意見募集を開始した。ガイドライン案は、行動規範・説明・やってはいけないことの例からなり、規範について求められる具体的な行動を説明した上で、具体例を例示している。
ガイドライン案への意見募集は、12月17日から1月16日まで。下記オンラインフォームから誰でも意見を送ることができる。
◆「ファンドレイジング行動基準ガイドライン(案)」
http://dl.dropbox.com/u/48041607/guideline%28draft%29.pdf
◆意見募集ご入力フォーム
http://p.tl/FRVo
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ファンドレイジング行動基準ガイドライン(案) 【一部抜粋】
●行動規範1
ファンドレイジングに際しては、法令を守ること加え、倫理的に正しく行動する。
●説明
a. ファンドレイザーは、関連する法令(刑法、民法等)を理解し、それに則って、活動しなければならない。
b. 法令の改正についても、注意を払い、必要に応じ、法律の専門家にアドバイスを求める。
c. 契約書を締結する場合には、その内容を十分に吟味し、締結後は、契約書に定められた内容を遵守する。
d. 常に所属する団体を代表しているという自覚に基づき、個人および団体職員としての生活を営まなければならない。
e. たとえ、法律的に許される行為であったとしても、個人や他の団体の社会的、職業的、経済的地位に悪影響を与えるようなことをしてはならない。
●やってはいけないことの例
1. 詐欺的手法による集金活動
2. 恐喝や恫喝による集金活動
3. 街頭募金において、不法に使用すること
4. 個人情報を他に漏らすこと
5. 契約上の期日などを了解なくまもらないこと
6. 団体内の非倫理的行為を看過し、それを組織の幹部や該当する権限を持つ者に報告しないこと
7. 誤った、もしくは誇張された情報を伝えること
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ファンドレイジング行動基準ガイドライン(案)への意見募集の詳細内容は下記ページを参照。
http://jfra.jp/2011/12/16/comments/