市民アドボカシーの解説書を発刊
2011年12月9日(金)、シーズは、NPOが行う政策提言・アドボカシー活動の解説書を発刊した。「はじめよう市民のアドボカシー ~環境NPOの戦略的問題提起から解決まで~」と題し、政策提言・アドボカシーの手順を解説する[工程編]と、先進事例のインタビューをまとめた[事例編]の2冊を同時刊行。[工程編]で基本を理解し、[事例編]で経験者から具体的なヒントを得る、実践者向けの手引き書だ。
近年、政府・地方自治体や多くの企業が環境問題の解決に取り組んでおり、個別の問題や地域の事情に精通したNPOからの政策提案募集、あるいはNPOとの協働事業に積極的である。このニーズを捉えて、環境問題の解決をすすめるためにも、環境NPOの政策提言力・アドボカシー力の重要性が高まっている。
あらゆる社会問題が複雑化し、その解決ニーズも多様になるにつれ、政策をつくる現場も新しい段階に入っている。幅広い市民参加を促進し、横断的な合意形成を実現しうるNPOの役割が不可欠で、問題提起から解決まで一貫してかかわる姿勢が求められている。NPOは、主張の提案・提言に留まらず、それを基に多様な意見を集め、協議・交渉し、決着させること、社会のルールを変えて他人を動かし、問題を解決に導く力を高めていく必要がある。
しかし、市民が政策づくりに参加するという活動は、社会に定着してまだ日が浅く、アドボカシーという言葉も耳に馴染んでいるとはいえない。
[工程編]では、NPO法や認定NPO制度づくりを通してシーズが実践してきた市民アドボカシーのノウハウを初公開。一連のプロセスを分解し、「工程」として理解する。手順を追うことで問題提起から解決までの流れを俯瞰できるため、すでに政策提言・アドボカシーを始めている人にはもちろんのこと、これから始めたい人にも最適な一冊である。
[事例編]では、実際にアドボカシーに取り組む環境NPOのインタビューを中心に、成功のポイントを紹介している。他の団体がどのような工夫を行っているのか、具体的な事例からヒントを得たい方に、ぜひ読んでいただきたい。
これらのブックレットが、環境NPOによるアドボカシー活動を後押しし、人々の社会を変える力を強くする一助となることを願っている。
C’sブックレットシリーズNo.12
『はじめよう市民のアドボカシー ―環境NPOの戦略的問題提起から解決まで―
こうやりましょう![工程編] 』
シーズ 発行・編集/B5版48ページ/2011年11月発行
1000円(送料・振込手数料別)
C’sブックレットシリーズNo.13
『はじめよう市民のアドボカシー ―環境NPOの戦略的問題提起から解決まで―
こうやってます![事例編]』
シーズ 発行・編集/B5版40ページ/2011年11月発行
1000円(送料・振込手数料別)