私立大学、ウェブサイトで寄付募集は4割以下
3月、日本私立学校振興・共済事業団私学経営情報センター経営支援室の八木晶代氏がまとめた、全国の私立大学のウェブサイトにおける寄付募集の実態調査によると、ウェブサイトに寄付募集を案内するページ(寄付ページ)や記述があった大学は、全体の37%と4割以下に過ぎないことが分かった。
この調査は、平成24年2月中旬から下旬にかけて、募集停止校や大学院大学、通信制のみの大学等を除く、全国の私立大学(569校)のウェブサイトを対象に行ったもの。各大学・学校法人のウェブサイトを実際に閲覧し、該当項目について確認するという手法で調査された。
その結果、全体の569校のうち、寄付ページなどを設け、寄付募集を積極的に行っていたのは213校(37%)にとどまり、残りの6割以上の私立大学はウェブサイト上でのファンドレイジングを行っていないことが分かった。ウェブサイトでの寄付募集のみが、大学のファンドレイジングではないが、私立大学の半数以上は積極的に寄付を集めようとしていない現状が明らかとなった。なお、国立大学では、大学院大学を除く82校のうち、72校(88%)で掲載があったことから、国立大学の方が積極的なようだ。信託銀行等と提携した「遺贈」による寄付募集は57校(10%)あった他、サポーター制度など継続的な支援・寄付の仕組みを導入している大学も少数ながらあったとのこと。大学や学校法人のファンドレイジングもまだまだ未開拓な部分が多いと言えよう。