「改正NPO法対応 ここからはじめるNPO会計・税務」出版
11月30日、株式会社ぎょうせいから、「改正NPO法対応 ここからはじめるNPO会計・税務」が出版された。平成24年4月施行の改正NPO法(特定非営利活動促進法)および平成23年度税制改正に完全対応し、NPO法人の会計・税務の実務が、会計・税務の初心者にもわかりやすく解説されている。
2011年の特定非営利活動促進法および認定NPO法人制度が改正されたことにより、NPO法人をとりまく法律が大きく変更された。認定NPO法人になるための要件が大幅緩和され、また認定NPO法人に寄付した個人・法人への税制メリットが増えたことから、制度への関心が高まっている。
そこで、重要になるのは、NPO法人の情報公開である。今年8月に内閣府が行ったNPO法人の実態調査の結果からも、寄付先を選ぶ際に重視することを聞かれると、「寄付金の使途が明確で有効に使ってもらえること」が62.9%で最も多く、自分の寄付が有効に使われるのかを重要視していることが分かる。一方、問題を起こすNPOなども散見され、NPO法人に関する情報不足から不信感も見られる。認定NPO法人においては、NPO法人会計基準に準拠した会計報告が義務付けられ、より詳細な会計報告が求められるようになる。
本書は、NPO法に立法、認定NPO法人制度の創設や要件緩和、NPO法人の会計・税務の指導を手がける専門家らが執筆。主にNPO法人関係者を対象に、「NPO会計・税務実務の最低限の知識」に関する本を出版した。
この本では、第1章で、NPOの資金、企業会計との違いといった基礎事項を解説。第2章では、事業費と管理費の区分、ボランティアの貢献度を図る方法など、NPO法人に特徴的な会計事務を説明。第3章では、税法上の収益事業、寄附税制、特別徴収、認定NPO法人制度等について、届出と手続を含めて解説している。
著者の一人であるシーズの松原明は、「市民への情報開示が進み、その結果、より多くの人の共感を呼び起こし、信頼と応援を得られるNPO法人が増えるきっかけとなれば」としている。
改正NPO法対応 ここからはじめるNPO会計・税務
著者:松原 明、水口 剛、赤塚 和俊、岡田 純
定価:2,200円(本体2,095円+税)
ISBN: 978-4324095416
判型など:A5判/ 215ページ/単行本(ソフトカバー)
発売日: 2012/11/30
出版社: ぎょうせい
この本は、一般書店、ぎょうせいのウェブサイトのほか、シーズのウェブサイトからも購入できる。